研究分担者 |
古屋 泉 慶応義塾大学, 文学部, 助手 (40296728)
永岡 慶三 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90127382)
金子 尚弘 白梅学園短期大学, 心理学科, 教授 (10079204)
久保 新 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 助教授 (00278277)
大西 仁 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助手 (40280549)
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研究概要 |
(1) 「心理カウンセリング診断を指標とした非言語情報の機能の研究」については,観察者の診断安定性の評価に加え,観察中の生理指標を併用することが非言語情報の効果を測定する上で重要であるという知見を得,被験者の映像観察時の脳波変化計測の可能性について検証実験を行ない,脳波変化が非言語情報の伝達指標として利用可能であることを確認した.非言語情報が対人コミュニケーションに与える効果を定量化するにあたって,double-agent法を応用した言語条件づけの強度が指標の候補として有効であることを,画像・音声の伝送遅延の効果と関係で明らかにした. (2) 「母子インタラクションを指標とした感性伝達の研究」については,母子間の視線分析を中心に研究を遂行することが有効であるとの知見を得,非接触で連続的に視線変化を検出できるアイカメラの調整と,実験制御・解析ソフトウェアの開発を行ない,計測予備実験を実施した. (3) 「誘導運動を利用した『臨場感』『没入感』の基礎研究」では,ほぼ視野の全域を覆う大型ディスプレイに動画像を提示し,面像の運動の大きさに応じた重心動揺量が得られることを実験により確認した,来年度の全周方ディスプレでの実験用に実験用動画像のプロトタイプ開発を行なった.また『臨場感』『没入感』といった感性的な効果と同時に,記憶のような言語的・認知的効果を測定することの必要性から,広視野ディスプレイ上での空間記憶について,予備的実験を実施した.
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