研究概要 |
まず,動的中空ねじりせん断試験機を製作し,その適用性を調べるために練返し粘土および不撹乱粘土を用いた繰返しねじりせん断試験を行った。その結果,問題なく繰返しねじりせん断試験が実施できるだけでなく,微少ひずみ領域におけるせん断弾性係数をベンダーエレメントによって簡単に計測できることを確認した。また,中間土の動的破壊機構を調べる前に中間土の静的せん断特性を整理する目的で,愛媛県で採取されたまさ土に市販の細砂,シルトおよび活性度の異なる2種類の粘土を様々な割合で混合した13種類の人工中間土を作成し、その静的せん断特性について調べた。その結果,中間土の締固め特性はその粒度分布に依存し,細粒分,特に粘土分含有量が多くなるほど最適含水比は上昇し,最大乾燥密度は低下する傾向を示した。また,有効内部摩擦角は細粒分(粘土分含有量)が増加すると急激に減少し、同じ粘土分含有量の場合には活性度の高い方が内部摩擦角は大きくなる傾向が示された。その他にこれまでの発表されている細粒分を含む砂や低塑性の粘土に対する静的・動的試験の結果を調べ,そのせん断特性についてまとめた結果を国際会議において発表する予定である。
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