研究概要 |
平成11年度 動的中空ねじりせん断試験機を作成し,練返し粘土および不撹乱粘土を用いた繰返しねじりせん断試験を通じ,その適用性,特に,微小ひずみ領域におけるせん断弾性係数をベンダーエレメントによって計測できることを確認した。また,13種類の人工中間土を作成し,その静的せん断特性を調べた。その結果,有効内部摩擦角は粘土分含有量が増加すると急激に減少し,同じ粘土分含有量の場合には活性度の高い方が大きくなる傾向が分かった。 平成12年度 人工中間土を用いた繰返し3軸試験および中空ねじりせん断試験を行い,土の物理的性質と動的な強度特性の関係について明らかにした。特に塑性指数や細粒分といったこれまでの液状化判定法において重要な指標となっていた物理的性質との関係を検討した。その結果,同一細粒分でも細粒分に占めるシルト分や粘土分の含有率によって,かなり動的せん断強度が異なることが明らかになった。また,粘土分については,雄ねじ粘土分含有率でも粘土鉱物の違いによって液状化強度曲線に大きな差が現れることが分かった。これらの動的試験結果を系統的に判断し,中間土の物理的性質,静的せん断特性および液状化強度特性の遷移傾向をかなり詳細にとらえることができた。
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