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1998 年度 実績報告書

沿岸域砕波面での大気-海洋気体輸送機構の解明とそのモデル化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450185
研究機関大阪市立大学

研究代表者

角野 昇八  大阪市立大学, 工学部, 助教授 (70047398)

研究分担者 細井 由彦  鳥取大学, 工学部, 教授 (50127859)
杉原 裕司  九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (70243970)
中村 由行  九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90172460)
朝位 孝二  山口大学, 工学部, 講師 (70202570)
江藤 剛治  近畿大学, 理工学部, 教授 (20088412)
キーワード再曝気 / 気体輸送 / 砕波 / 地球温暖化
研究概要

角野・重松は、砕波帯での物質移動係数のデータを再整理してエネルギー逸散率との相関の程度を調べ、灘岡らおよび岡安らのモデルによるものとの相関がきわめて高いことを明らかにした。その理由として、砕波混入の気泡によるものであることが推察されたため、砕波中の気泡に関する特性量と波浪特性との関連を、砕波画像を可視化して解析した。江藤はCO_2ガスの気液界面での溶入過程を安定して可視化することに世界で初めて成功した。竹原は、竹原・江藤の開発したKC法を援用して、従来よりはるかに細密な流れ場の推定が可能なPIV(粒子画像流速計測法)の開発に成功した。朝位は、乱流モデルの一つである応力方程式モデルを用いて、水面近傍の乱流シミュレーションを行った。実験値と比較してその妥当性を確認した。杉原は、風波スペクトルピークの低周波数帯域における乱流統計量を実験的に調べ、この量に対するToba&Kawamuraによる規格化手法の適用が妥当であることを示した。辻本・角野は、自由水面からの気体の取り込み促進に効果的な没水有孔水平板周辺の流動場の数値計算法の開発を試みた。結果を実験値と比較してその妥当性を確認した。中村は、気液界面での気体輸送現象に対する準三次元非定常モデルを構築した。振動格子乱流場で濃度分布の計測を行い、モデルと比較した。気体輸送係数だけでなく、表面近傍の平均濃度分布や濃度変動成分の分布までモデルはよく説明できることを明らかにした。平山は、全球気候モデルによる温暖化予測実験結果を考察することで、気体輸送モデルにおける問題点を明らかにした。細井は、再曝気係数のもつ真の物理的意味を明らかにするとともに、深海条件ではそれは海底面での影響を受けないことを明らかにした。また、江藤・角野・重松・竹原・辻本は、大気海水界面での気体輸送現象に関する欧米の研究趨勢を文献を通して調査した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 角野昇八・D.B.MOOGほか: "エネルギー逸散率の各種モデルに基づく海浜砕波の酸素取り込み機能の解析" 海岸工学論文集. 45. 66-70 (1998)

  • [文献書誌] Takehara K.& Etoh,T.: "A study on Partial Identification in PIV-Panticle Mask Correlation Method" J.of Visualization. Vol.1,No.3. 313-324 (1999)

  • [文献書誌] Sugihara,Y.and Matsunaga,N.: "Numerical Investigation of zero-mean flow turbulence near a free surface" Proc.2nd Intnl.Symp.on Environmental Hydraulics. 375-380 (1998)

  • [文献書誌] Tsujimoto,G.,Kakuno,S.et al.: "Numerical Simulation of turbulent flows around a new type of reet breakwater with perforations by the k-ε turbulence model" Proc.Coastal Structures 99. (in print). (1999)

  • [文献書誌] 南條吉之.福田明彦.矢木修身.細井由彦: "汽水湖沼におけるアオコおよび赤潮発生の制御に関する基礎的研究" 水環境学会誌. 21巻8号. 530-535 (1998)

  • [文献書誌] HOSOI,Y.et al.: "Field examination on reed growth,harvest and vegeneration for nutrient removal" Water Science and Technology. Vol.38,No.1. 351-359 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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