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1999 年度 実績報告書

視覚障害者の空間認知における地域音環境の役割解明に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450210
研究機関横浜国立大学

研究代表者

田村 明弘  横浜国立大学, 工学部, 教授 (50017977)

キーワード視覚障害者 / 空間認知 / 地域音環境 / 外出歩行 / 触地図 / オリエンテーリング / 社会参加 / レクリエーション
研究概要

本年度は、外出歩行に対する恐怖心が強く、歩行経験が浅い視覚障害者に対し、視覚障害者単独歩行オリエンテーリングという歩行支援プログラムを作成することを目的として研究を行なった。市街地に歩行ルートを設定し、先ず、歩行経験の豊かな視覚障害者5名を対象に、単独歩行によるオリエンテーリングを試みた。健常者のオリエンテーリングと同様に事前に地図、但しルートの大枠を示す触地図を呈示し、ルート上のチェックポイントを探索しながら目的地にたどり着く。この実験により、問題点を整理した。次に、経験の浅い障害者5名を対象に、同じルートの一部を3回歩行してもらった。これらのプログラム評価実験を、レクリエーション性、環境把握のための聴覚情報利用の促し、2次元的市街地把握の促し、聴覚・嗅覚情報利用への積極性向上の視点から検討した。経験の浅い視覚障害者は未知のルートを歩くこと自体に恐怖を覚えることから、レクリエーション性、楽しみを付加するには安全性を十分に確保しておく必要のあること、聴覚情報の利用はランドマーク的利用が有効であること、触地図と実際空間の比較を歩行によって確かめることが2次元的市街地はあくに役立つこと、単独歩行が周りの情報知覚の上達に有効であることが指摘された。これらの観点から、適切なルート設定と運用により、視覚障害者の歩行能力向上支援として視覚障害者単独歩行によるオリエンテーリングが有効であり、今後展開が期待されることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 太田篤史,田村明弘,鹿島教昭,小松広和: "視覚障害者の聴覚による空間認知-ダミーヘッド収録した音の再生実験"日本騒音制御工学会研究発表会講演論文集. 9-12 (1999)

  • [文献書誌] 安藤祐子,小松広和,太田篤史,田村明弘: "視覚障害者の聴覚情報による空間認知"日本建築学会学術講演梗概集. F-1. 675-676 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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