研究分担者 |
三木 信博 大阪市立大学, 工学部, 教授 (10108665)
松本 真一 東北大学大学院, 工学研究科, 助教授 (70209633)
二宮 秀與 長岡造形大学, 造形学部, 講師 (50278058)
武政 孝治 広島県立保険福祉短期大学, 助教授 (30163439)
永村 一雄 大阪市立大学, 生活科学部, 助教授 (60138972)
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研究概要 |
AMeDAS気象データを利用して建築環境評価のための気象データを開発し、データの信頼性、応用性、付加価値を高めてユーザにデータを提供することを目的として、1〜4の研究を行った。 1. CD-ROMに収録した全国約840地点の1981年〜95年における、8要素(気温,水蒸気圧,全天日射量,風向風速,大気放射量,降水量,日照時間)の時刻別気象データのチェックを行った。気象庁のAQC(自動品質管理テーブルに基づくデータチェックに加え可能な幾つかの論理チェックを行い、異常データを検出した。検出した時刻別の気温、風速、降水量に含まれていた異常値を修正して、データの信頼性を高めた。 2. AMeDASの全天日射量に適用できる適切な日射直散分離法と合成方法について検討した。国内数都市の日射量観測値を利用して、近年に国内外で提案された数種の日射直散分離モデル、および日射合成モデルの推定誤差を比較した。その結果、Perezの直散分離モデルおよびPerezの日射合成モデルが、全国的に見て分離精度および合成精度が優れていることを示し、AMeDASの日射量に適用する分離・合成モデルとして採用した。 3. 標準的気象データの選択方法について検討した。国外における選択法も考慮に入れ、空気調和・衛生工学会方式の標準気象データの作成方法を修正した方法を考案した。今後は、修正法による標準気象データを建築環境シミュレーションに適用し、シミュレーション結果の妥当性を検証する。さらに、修正法を用いて拡張AMeDAS気象データに基づく標準的気象データを全国約840地点について作成する。 4. CD-ROMの拡張AMeDAS気象データからユーザが必要とするデータを抽出し、ユーザのディスクに格納するプログラムを作成した。また、抽出したデータを使って2次的に得られる斜面日射量、地中温度のデータを造成し、日本地図上にデータを可視化するプログラムを作成した。
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