非営利団体による地域環境改善の対象と仕組みに関する研究(日英の比較から)

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 10450218
• 研究機関: 宇都宮大学
• 研究代表者: 三橋 伸夫 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (50229746)
• 研究分担者: 鎌田 元弘 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (30224645)
• キーワード: グラウンドワーク / 環境改善 / パートナーシップ / コミュニティ / 英国 / NPO / 地域活性化 / トラスト

研究概要

最終度は日本および英国における非営利団体による環境改善活動に関して、補足調査を実施した。英国においては、グラウンドワーク事業団において資料収集を行い、新たな活動展開の方向について聞き取りをした。国内においては、(1)コミュニティ系2団体、(2)アソシエーション系4団体、(3)広域系2団体の系8団体について、展開されている活動内容、企業や行政との連携手法について分析を行った。
また、まちづくりの現場において非営利団体の果たす役割並びに行政との関係について、千葉県船橋市の「遊休農地を活用したコミュニティ・ガーデンづくり」と栃木県栃木市の「蔵を生かしたまちづくり」の2つを事例に、まちづくりのプロセスと各団体の役割の追跡調査を行い、非営利団体・行政諸機関のパートナーシップ形成プロセス、プロジェクトの問題点と課題、地域的課題とプロジェクトの関係、について明らかにした。
総じて、我が国における幅広い専門性と総合的視野をもった団体の必要性と、そうした団体が企業や行政とパートナーシップを構築できる社会的仕組みの必要性が指摘できた。以上を報告書にとりまとめた。その目次は次のようである。
I.研究の目的と方法
II.わが国における非営利団体による地域環境改善の広がり
III.英国におけるチャリティ活動とグラウンドワークの展開
IV.わが国におけるグラウンドワーク運動の展開と課題
V.わが国におけるパートナーシップ型まちづくりの展開
VI.結論

研究成果

• [文献書誌] 三橋伸夫,鎌田元弘,小山善彦,松下重雄: "わが国におけるグラウンドワーク運動の展開と課題-日本グラウンドワーク協会を中心として-"日本建築学会計画系論文集. No.539. 147-154 (2001)
• [文献書誌] 三橋伸夫,鎌田元弘,小山善彦,松下重雄: "わが国におけるグラウンドワーク地域組織設立の課題"日本建築学会大会学術講演梗概集. E・2. 565-566 (2000)
• [文献書誌] 佐々木亮,三橋伸夫,鎌田元弘,斉木林太郎: "日本とイギリスのまちづくりの手法に関する研究・その1グラウンドワークのまちづくり手法"日本建築学会大会学術講演梗概集. F・1. 307-308 (2000)
• [文献書誌] 斉木林太郎,三橋伸夫,鎌田元弘,佐々木亮: "日本と英国のまちづくりの手法に関する研究・その2日本におけるまちづくりの事例とグラウンドワークとの比較"日本建築学会大会学術講演梗概集. F・1. 309-310 (2000)
• [文献書誌] 横山尊重,近藤恵,鎌田元弘: "グラウンドワークによる環境改善プロジェクトに関する事例研究・その1コミュニティガーデン・プロジェクト活動中心団体の追跡調査より"日本建築学会大会学術講演梗概集. E・2. 561-562 (2000)
• [文献書誌] 近藤恵,横山尊重,鎌田元弘: "グラウンドワークによる環境改善プロジェクトに関する事例研究・その2コミュニティガーデン・プロジェクトに関するアンケート・ヒアリング調査より"日本建築学会大会学術講演梗概集. E・2. 563-564 (2000)