研究課題/領域番号 |
10450222
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
片岡 正喜 九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (70038438)
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研究分担者 |
立木 宏樹 九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 助手 (90309930)
鈴木 義弘 大分大学, 工学部, 講師 (30244156)
雨宮 克彦 総合ケアセンター, 泰生の里, 総長
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キーワード | 高齢者 / 特別養護老人ホーム / 痴呆 / 行動特性 |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引続き、痴呆のない老人(一般老人)と痴呆性老人が混在する特別養護老人ホーム(混合施設)3施設において、アルツハイマー型3名と脳血性12名、計15名を対象に、痴呆性老人の追跡調査を行った。調査概要は昨年度と同様である。 昨年度の結果とあわせて、生活行為を6分類し、因子分析等を行いア型と脳血性の行動特性について考察した。また、空間の用途を考慮に入れ7分類し、専門および混合施設での空間利用の差異、さらにア型と脳血性の空間利用特性について考察した。 一方で設立時期のはやい特養は、当初、寝たきり老人が対象で、痴呆性老人への空間的配慮がなされておらず、今後、痴呆性老人との混合施設としての計画的課題を明らかにすることが重要であることから、混合施設における痴呆性老人の居住実態に関する調査を行った。調査は、大分・宮崎県の混合施設104施設にアンケート調査を実施した。回収率は71.2%(74施設)である。結果は、得られた回答を集計し、痴呆性老人の入居状況を捉え、居室の割当に関する配慮、介護ユニット(介護単位)の組み方、痴呆性老人への人的・物的対応について、痴呆の有無および痴呆原因を考慮して考察した。 施設調査と並行し、痴呆性老人の住宅での生活実態を明らかにするため、介護者へのヒアリング調査を実施した。対象は大分県のデイサービスE型を利用している痴呆性老人(ア型10名・脳血性9名・その他4名)である。結果として、生活必需行為(食事・排泄・入浴・洗面・着脱衣)と余暇・役割行為(休息・余暇・習慣・家事手伝い・身辺整理)について自立度と介護度、継続性および自主性をADL、痴呆原因と程度および家族構成により考察し、さらに住宅平面を老人および介護者の寝室、日中の老人と介護者の拠点となる公室(台所・茶の間)の位置関係により分類し、住宅の使い方をADL、痴呆原因と程度および家族構成により考察した。
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