研究課題/領域番号 |
10450224
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 龍谷大学 (2000) 京都府立大学 (1998-1999) |
研究代表者 |
広原 盛明 龍谷大学, 法学部, 教授 (90046475)
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研究分担者 |
塩崎 賢明 神戸大学, 工学部, 教授 (20127369)
安藤 元夫 近畿大学, 理工学部, 教授 (90140326)
池田 清 北九州大学, 法文学部, 教授 (30305817)
奥村 弘 神戸大学, 工学部, 助教授 (60185551)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 阪神・淡路大震災 / 神戸市 / 近代都市計画 / テクノクラート / トップダウン / スクラップ・アンド・ビルド / パートナーシップ / 住民参加 |
研究概要 |
阪神・淡路大震災後に策定された神戸市復興都市計画は、(1)被災者のソフトな生活再建よりも都市インフラ整備重点のハード中心の計画、(2)被災市街地の漸進的な復旧・改善を積み重ねるよりも一挙に都市改造を進めようとするスクラップ・ビルド手法の計画、(3)住民の合意形成を獲得するよりも政府関係部局との協議に基き、テクノラート主導の決定を至上とするトップダウンの計画、という際った近代都市計画の体質を有していた。 しかし、震災後6年にわたる時間の経過は、このような成長主義的体質の都市計画が有効に機能せず、(1)過大なインフラ投資が市財政を危機的状況に導き、(2)改造型の市街地整備が住宅・工場・商店等の自主的建築エネルギーを妨げて人口回復を遅らせ、(3)官僚的都市計画決定が市民とのパートナーシップの障害となり、まちづくりへの熱意を削ぐなど、各方面にわたる「システム欠陥」が露呈してきた。 本研究は、このような経緯を市財・政都市計画事業・住民参加などの諸点から検証し、神戸市都市計画に内在する矛盾が経年的に顕在化、拡大するプロセスの追跡を通して、(1)住民の生活再建と地域社会の活性化に向けての計画目的の転換、(2)漸進的改善型手法の採用に基く持続的複興のシステム化、(3)市民とのパートナーシップを基礎とするまちづくりの推進などの必要性、必然性を解明した。
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