研究課題
建築設計における文献調査、サウンドスケープなどの視点から、空間機能やタイプなどによって、音をどのように計画に取り入れることが出来るのかを整理し、可視化によって空間設計に対する適用可能性を検討した。その中で、音に関する人間の認知構造から、必ずしも音環境だけの構築では空間の音環境の整備ができることにはならないことが明らかになった。そこで、音環境と同時にその空間の視環境に着目し、それらが相互に影響を与えていることを実験調査によって明らかにした。このことは、既に認知心理学でも言われていたが、実際の都市環境の中で実験を行い、音に関する認知と視覚的情報に関する認知を、それぞれMapにし、重ね合わせることで、具体的にどのような環境でどのような認知構造となっているのかが、明らかになった。このMap作成によって、人の認知構造と人工的な環境の中で音の出る場所や種類などが、一覧できることから、計画の際の重要な資料となりうることが明らかになった。以上、これまでに複数の音環境の可視化モデルの提案を行い、それぞれの空間に必要とされる音環境目標を明確にし、その必要パラメーターを整理し、空間的広がりのなかでの音環境の可視化を行うことで、一般建築の空間設計の中に音環境の評価を含めた計画ができることが示された。
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