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1998 年度 実績報告書

新しい希土類アルカリ土類ケイ酸塩の合成と結晶化学に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450238
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

島田 昌彦  東北大学, 素材工学研究所, 教授 (80029701)

研究分担者 窪田 俊一  東北大学, 素材工学研究所, 助手 (10271975)
山根 久典  東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (20191364)
キーワードイツトリウムカルシウムシリケート / アパタイト型構造 / カスピディン型構造 / シリコカルノタイト型構造
研究概要

CaO-Y_2O_3-SiO_2三成分系において、空気中1700Kで合成される三成分系酸化物は、アパタイト型構造Ca_2Y_8Si_6O_<26>、カスピディン型構造のCa_2Y_2Si_2O_9、新規化合物のCa_3Y_2Si_3O_<12>およびCa_3Y_2Si_6O_<18>の4種類であった。
アパタイト型構造を持つ酸化物の単一相は、Ca_2Y_8Si_6O_<26>の化学組成で合成された。この相は六方晶系で、格子定数はa=b=0.9341(1),c=0.6788(1)nmであった。従来アパタイト型構造化合物として報告のあったCa_3Y_6Si_6O_<24>組成物はアパタイト相(Ca_2Y_8Si_6O_<26>)とCaSiO_3の2相となり、Ca_4Y_6Si_6O_<25>組成物では、アパタイト相(Ca_2Y_8Si_6O_<26>)とCa_3Y_2Si_3O_<12>の2相となった。Ca_2Y_2Si_2O_9は、単斜晶系〔a=0.74468(3),b=1.049240(3),c=1.09661(4)nm,β=110.170(3)゚〕のカスピディン型構造を有する酸化物であることが確認された。
本研究で新たに見出されたCa_3Y_2Si_3O_<12>は、シリコカルノタイト型構造を持つことが判明した。斜方晶系で、格子定数はa=6.5574(2),b=1.56066(3),c=1.00399(2)nmで空間群はPnmaであった。本研究で初めて合成されたCa_3Y_2Si_3O_<12>の化学組成はケイ酸塩ガーネットと同じであるが、Y^<3+>イオンのイオン半径が大きく、立方晶ガーネット型ではなく、斜方晶シリコカルノタイト型に歪んだものと考えられる。一方、本研究で初めて合成に成功したCa_3Y_2Si_6O_<18>は単斜晶系〔a:1.33422(5),b:0.77320(3),c=1.47959(6)nm,β=90.263(3)°〕で、空間群はC2/cであった。本酸化物の結晶構造の特徴は、ケイ酸塩では比較的珍しいSiO_4の三員環からなることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Yamane: "Crystal Structure and Thermal Expansion of Ca_2Y_2Si_2O_9" Materials Research Bulletin. 33・6. 845-853 (1998)

  • [文献書誌] 長沢 徹: "大気中1700Kで合成されたCaO-Y_2O_3-SiO_2系の酸化物" 日本セラミックス協会学術論文誌. 106・12. 1238-1241 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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