研究課題/領域番号 |
10450241
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
細野 秀雄 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (30157028)
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研究分担者 |
嶋川 晃一 岐阜大学, 工学部, 教授 (60021614)
植田 和茂 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (70302982)
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キーワード | 透明半導体 / アモルファス半導体 / 電子輸送特性 / 透明酸化物 / 透明導電体 |
研究概要 |
本年度はこれまで見出した透明金属伝導性アモルファス酸化物について、自由電子キャリアによる光吸収スペクトルの解析および薄膜X線による動径分布関数を用いた構造解析を行なった。また、アモルファス2CdO-GeO2薄膜がイオン注入によりFermiレベルの制御を検討した。得られた結果を以下にまとめる。 (1)アモルファス2CdO-GeO2ならびにCdO-PbO4薄膜の自由電子キャリアによる光吸収帯をDrudeモデルで解析した。その結果、アモルファスであるにもかかわらず単一の緩和時間で記述できることが判明した。また、散乱時間、平均自由工程、有効質量など電子輸送に関係した基本的パラメーターを求めることができた。 (2)アモルファス2CdO-GeO2薄膜にTi+、W+あるいはH+をイオン注入すると注入量に応じてFermi レベルがギャップの中央付近から伝導帯の底まで連続的に制御できることを見出した。 (3)上記の薄膜を対象にX線構造解析を行なった。その結果、cd2+は6配位、Ge4+は4配位をとっており、対応する結晶相であるCd2GeO4(オリビン構造)と類似の局所構造であった。
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