研究課題/領域番号 |
10450305
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
竹平 勝臣 広島大学, 工学部, 教授 (70294535)
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研究分担者 |
浜川 聡 物質工学工業技術研究所, 機能表面化学部, 研究員
早川 孝 物質工学工業技術研究所, 機能表面化学部, 研究員
宍戸 哲也 広島大学, 工学部, 助手 (80294536)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | ハイドロタルサイト / 固相晶析法 / 合成ガス / メタンのCO_2改質 / メタン部分酸化 |
研究概要 |
結晶性層状化合物であるハイドロタルサイト(Mg_3Al(OH)_8CO_3^2-nH_2O)のMgの一部をNiで置換し触媒前駆体調製した。これを高温(850℃)で焼成することにより金属担持触媒を得た(固相晶析法)。固相晶析法で調製した金属担持触媒を用いてメタンのCO_2改質反応および部分酸化反応を行った。メタンのCO_2改質反応については、Niの担持量が低い場合、ほとんど活性を示さないが、担持量を増加させると高い活性を示すことが明らかとなった。触媒は反応ガス気流中で処理するのみで活性を示し、特に活性化処理を必要としなかった。浸漬担持法により調製した触媒と反応活性の比較検討を行った。ガス空間速度が低い反応条件(34000ml/h/g-cat程度)では、浸漬担持法で調製した触媒は、固相晶析法で調製した触媒とほぼ同等の活性を示すが、ガス空間速度の上昇に伴い、浸漬担持法で調製した触媒の活性は急激に低下した。一方、固相晶析法で調製した触媒は、高いガス空間速度の反応条件においても高い活性を維持した。従って、新規な方法である固相晶析法で調製した触媒は、浸漬担持法で調製した触媒よりも高活性であることが明らかとなった。一方メタンの部分酸化反応についは、CO_2改質反応とは異なり、触媒の活性化として還元処理が必要であることが分かった。ガス空間速度を変化させ反応を行ったところCO_2改質反応と同様に高い空間速度でも固相晶析法で調製した触媒は高い活性を維持した。さらに、固相晶析法で調製した触媒は、浸漬担持法で調製された触媒と比較すると特に低い反応温度(600℃)でより高い活性を示した。固相晶析法により担持されたNi粒子は酸化・還元に対して高い安定性を備えており、これが定温での高い活性の原因であると結論された。
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