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1999 年度 実績報告書

生分解性ポリマーのオンサイト分解機構および分解形態とその特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450307
研究機関東京工業大学

研究代表者

海野 肇  東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (10087471)

研究分担者 堀 克敏  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (50302956)
丹治 保典  東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (00282848)
キーワード生分解性ポリマー / P(3HB-co-3HV) / 微生物コンソーシア / 糸状菌 / 分解パターン / P(3HB-co-3HV)分解菌
研究概要

昨年度に続き、代表的な生分解性ポリマーであるP(3HB-co-3HV)の分解性試験と、分解過程における微生物コンソーシウムの解析、ならびに分解菌のスクリーニングと同定、プラスチックフィルムの分解パターンについての解析を行った。その結果、大学構内及び周辺の8箇所から採取した土壌中の微生物から3.1〜22.2%のP(3HB-co-3HV)分解菌を検出した。また土壌によって、分解菌としてバクテリアが優勢のものと糸状菌が優勢のものが存在した。糸状菌の中には、優れた分解能と増殖力を示すものが存在し、土壌中でのP(3HB-co-3HV)の分解においては、糸状菌が重要な役割を果たしていることを見出した。分解能の優れた糸状菌を4株選んでキャラクラリゼーションを行い、Verticillium lecanii,Paecilomyces farinosus,Paecilomyces lilacinus,Fusarium oxysporumと同定した。
全微生物数は分解試験期間中に減少したが、分解菌の全微生物に対する割合は、試験前に比べて1.01〜1.76倍の範囲で上昇した。145日間の分解試験の結果、土壌試料8サンプル中2サンプルを除いて試料中のフィルムは完全に分解された。上記2サンプルの土壌微生物とフィルム表面に付着した微生物の解析結果から、土壌中でのPHBVフィルムの分解には、微生物のポリマー分解能力とフィルム表面への付着能力が重要な因子であること、また、フィルムの表面観察により、分解微生物の種類(糸状菌かバクテリアかなど)や分解能力によって分解パターンが異なることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Dong Hyuk Choi: "Microbial degradation kinetics of solid alkane dissolved in nondegradable oil phase"Biochemical Engineering Journal. 3. 71-78 (1999)

  • [文献書誌] Yasunori Tanji: "Structural analysis of a biofilm which enhances carbon steel corrosion in nutritionally poor aquatic environments"J.Bioscience and Bioengineering. 88・5. 551-556 (1999)

  • [文献書誌] Byoung-In Sang: "Profile of microbial community changes during microbial degradation of poly (3-hydroxybutyrate-co-3-hydroxyvalerate) in soil"The 5th Asia-Pacific Biochemical Engineering Conference. Abstract. 170 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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