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2000 年度 実績報告書

6族有機金属錯体を用いる高効率結合切断・形成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10450340
研究機関横浜国立大学

研究代表者

伊藤 卓  横浜国立大学, 工学部, 教授 (50016721)

研究分担者 山口 佳隆  横浜国立大学, 工学部, 助手 (80313477)
湊 盟  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40239306)
キーワードモリブデン / タングステン / ヒドリド錯体 / モリブデンーケイ素結合 / フェニルシラン / ゲルマン / 5座配位子 / シクロペンタジエニル配位子
研究概要

本研究課題の最終年度に当たり、これまでの研究成果を踏まえて、モリブデンやタングステンの有機金属化合物による有機基質中の結合の選択的開裂や結合形成に関する総括的な研究を展開した。本研究課題で新たに創出された、P^〜P ^〜Si^〜P^〜 P骨核からなる5座配位子を有する新規トリヒドリドモリブデン錯体[MoH_3{[Ph_2PCH_2CH_2P(Ph)-C_6H_4-o]_2(Ar)Si-P,P,P,P,Si}](1)に関する研究では、タングステンについて類似の反応を試みてまた新たなタイプのシリル錯体の生成が見出された。また、一級、二級シランのほかに一級、二級のゲルマン、さらにはジシランなどとの反応を検討して、生成物の精査を行い、主として新規錯体生成の機構に関わる知見を得ることが出来た。また、錯体1を用いる二酸化炭素のジアルキルアミドへの触媒的固定化反応システムを構築することに成功した。一方、モリブデノセン誘導体の関わる反応として、(η^5-C_5H_5)_2MoH_2(2)を用いるアリルアルコールからプロパンへの直接還元について、重水化物を用いたラベル実験を含めて詳しい検討を行った。錯体2はプロトン酸存在下アリルアルコールと反応してカチオン性のπ-アリル錯体を与える。このπ-アリル錯体をLiHで処理するとプロパンが定量的に生じる。このときの水素源をラベル実験で追跡した結果、反応の過程で、π-アリル配位子の中央炭素に結合した水素が末端炭素に移動するという、珍しい機構が介在していることが明らかになるなど、機構に関する新しい知見を得ることができた。さらに、本年度新たにカルベン配位子を有するモリブデノセン誘導体の合成研究に着手し、イミダゾール-2-イリデンの配位した新規モリブデノセン錯体の合成に成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Ito: "Reactions of Novel Quadruply Chelated Molybdenum-Silyl Complex with β-Dicarbonyl Compounds"J.Organomet.Chem.. 611. 308-313 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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