研究課題/領域番号 |
10450351
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
青井 啓悟 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (30222467)
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研究分担者 |
野村 信嘉 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (70291408)
岡田 鉦彦 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (20023103)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | デンドリマー / ブロック共重合体 / 分子認識 / 糖鎖高分子 / 開環重合 / リビング重合 / 星型ポリマー / 生医学材料 |
研究概要 |
生体親和性に優れたポリ(アミドアミン)デンドリマーまたはポリ(トリメチレンイミン)デンドリマーと糖誘導体置換アミノ酸N-カルボキシ無水物(NCA)との高分子反応により各種のシュガーボールを合成した。例えば、新たにN-アセチル_<-D->グルコサミンおよびガラクトース型の第7世代、8世代ポリ(アミドアミン)デンドリマーを調製した。 層ブロックデンドリマーとして、サイズの小さいポリ(トリメチレンイミン)デンドリマーの末端から、アクリル酸メチルのマイケル付加とエチレンジアミンによるアミド形成反応を繰り返し、ポリ(アミドアミン)分岐鎖を伸ばした。その先端に、上述の方法でモノ糖ペプチドの導入を検討した。 表面ブロック型シュガーボールとして、Divergent/Divergent法により親水性半球ブロックに糖を、疎水性半球ブロックにヘキシル基をもつ表面ブロックデンドリマーを合成した。この手法は、すでに確立したDivergent/Convergentジョイント法と比較して、サイズの大きいデンドリマーの大スケールでの合成に適しているため、シュガーボールの高機能材料としての応用に展開できる。 これらのシュガーボールに対して細胞認識能の評価を行った。WGAレクチンなどとの相互作用を赤血球凝集阻害試験により調べた。N-アセチル_<-D->グルコサミン誘導体の場合、第4世代シュガーボールの分子認識能が最も高かった。これは末端糖鎖間隔が最適であったからであると解釈できた。また、プラスミドDNAとの相互作用を電気泳動とCD測定などで解析し、複合体を容易に形成することがわかった。デンドリマーにDNAを巻き付かせた状態で、赤血球凝集阻害試験を行ったところ、この場合も優れた分子認識能が認められた。表面ブロックデンドリマーも優れた細胞認識能、DNAとの複合化能を有することが明らかになった。 上述のように、当初の計画に準じて意義深い成果を得ることができた。
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