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1998 年度 実績報告書

高分子材料の流動配向と構造制御

研究課題

研究課題/領域番号 10450367
研究機関京都大学

研究代表者

瀧川 敏算  京都大学, 工学研究科, 助教授 (50201603)

研究分担者 荒木 修  京都大学, 工学研究科, 助手 (50303863)
升田 利史郎  京都大学, 工学研究科, 教授 (10026007)
キーワード二軸伸長変形 / ポアソン比 / ポリビニルアルコール / ゲル
研究概要

ポリビニルアルコール(PVA)ゲルの一軸および二軸伸長変形挙動と流れによる体積変化挙動を調べた.実験には平均重合度1700のPVAを用いた.PVAをジメチルスルフォキシド(DMSO)と水(W)の混合溶媒(DMSO:W=80:20)に溶解した後,所定の型に溶液を流し込み,低温でゲル化させることによりPVAゲルを作製した.混合溶媒で膨潤したゲルを脱イオン水中に静置するすることで,溶媒を混合溶媒から水に交換した.円筒状PVAゲルの内側に圧力を印加してゲルに二軸伸長変形を印加するとゲルの体積は増加した.ゲルを膨潤させることのない流体を用いて圧力を印加した場合,ゲルの体積増加の割合は小さく,ゲルの体積変化はゲルの物質定数としてのポアソン比で体積変形量が決まることがわかった.一方,ゲルの溶媒となる流体で圧力を印加すると,ゲルの体積増加の割合は非溶媒で圧力を加えた場合よりもかなり大きくなることがわかった.これは,後者の場合にはゲル中の溶媒流れが体積増加に大きな影響を与えているためである.すなわち,流れ場中のゲルの体積は材料定数としてのポアソン比で規定される体積増加のみならず,ゲル中を流れる流体の圧によるゲルの膨潤にも大きく影響を受けている.この場合のゲルの体積変化は主に平衡ポアソン比で決まり,体積増加量は印加した圧力に比例することもわかった.円筒状ゲル試料を用いた二軸伸長実験では,試料の動径方向の応力は均一ではない.また,流れにより生じる流体圧にも一様ではない圧力分布が現れることがわかった.これらの応力および圧力分布の非一様性から,ゲルの体積変化は不均一であり,円筒の内側から外側に向かい体積増加量が減少することが明らかになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Michiaki Mabuchi: "Structural Relaxation of Ultrathin Polymer Films Prepared by the Langmuir-Blodgett Technique: Characteristics of the Two-Dimensional System" Macromolecules. 31・18. 6083-6088 (1998)

  • [文献書誌] Hideki Yamane: "Observation of Deformation and Recovery of Poly(isobutylene)Droplet in a Poly(isobutylene)/Poly(dimethylsiloxane) Blend after Application of Step Shear Strain" Journal of Rheology. 42・3. 567-580 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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