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1998 年度 実績報告書

船体のダメッジトレラント設計法に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450379
研究機関広島大学

研究代表者

藤本 由紀夫  広島大学, 工学部, 教授 (60136140)

研究分担者 濱田 邦裕  広島大学, 工学部, 助手 (40294540)
新宅 英司  広島大学, 工学部, 助教授 (50263728)
キーワード保全 / 検査 / ダメッジトレラント設計 / 疲労損傷 / 腐食 / 安全管理 / 補修
研究概要

最近の船舶では,乗組員に期待した従来的安全管理が困難になっている。また,海洋汚染や環境保全に対する見方が厳しくなっている。さらに経済面では,損傷による突発的稼動停止を削減し,計画的メインテナンスを行うことが期待されている。このため,使用中の保全に着目したダメッジトレラント的安全管理が重要となっている。
本研究では船体の安全管理を,技術支援システムTSS(technical support system),保全管理システムFMS(fleet management system),および保全実行システムOCS(operation control system)に分類し,合理的保全を実行するための個々のシステムの構成,関連性および役割について検討を行った。保全システム全体を,緊急保全システム,予防保全システム,事後保全システム,および損傷データベースシステムで構成し,各システムで要求される機能と,TSS,FMS,OCSがどのようにかかわるべきかを明らかにした。
予防保全システムとして,船体の疲労,腐食,塗装劣化,偶発損傷,座屈変形を対象とした,保全計画の立案法を提案した。この方法は,各損傷についてエキスパート手法で事故発生確率や事故リスクを推定し,種々の損傷要因に対して点検の必要度を決定するもので,いくつかの代替案の中から実状に合った保全指針(点検手法と点検頻度)を選択するようにした。
事後保全システムとして,疲労損傷と腐食損傷を例に,損傷発見時期と発見した損傷の重大性,補修までのモニタ可能か否か,類似損傷の経験の有無,近接部材での類似損傷の有無,損傷の進展速度,就航条件などに基づいて,エキスパート手法で補修実行までの最大許容時間や補修方法を決定するモデルを提案した。
緊急保全システムとして,命令系統,事故シナリオを想定下シミュレーションによる検討,緊急処置法の検討などを行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 藤本由紀夫: "領域被害モデルによる疲労強度評価" 日本造船学会論文集. 184号. 315-323 (1999)

  • [文献書誌] Fujimoto,Yukio: "Inspection Planning Using Genetic Algorithm for Fatigue Deteriorating Structures" The Eighth Int.Offshore and Polar Engineering Conference. Vol.4. 461-468 (1998)

  • [文献書誌] 新宅英司: "圧電素子による構造物の簡易応力履歴計測に関する研究" 日本造船学会論文集. 184号. 343-350 (1998)

  • [文献書誌] 濱田邦裕: "柔軟な統合化設計・生産システムのためのフレームワークに関する研究" 西部造船会会報. 97号(印刷中). (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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