研究課題/領域番号 |
10450387
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金子 勝比古 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20128268)
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研究分担者 |
山本 雅昭 旭化成工業(株), 火薬研究所, 課長代理
平田 篤夫 熊本工業大学, 助教授 (20279376)
加藤 昌治 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10250474)
藤井 義明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70192309)
朝倉 國臣 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20002305)
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キーワード | スムースブラスティング / 最適設計法 / 破壊プロセス / き裂 / ガス流速 / 画像処理 |
研究概要 |
スムースブスティングの最適設計条件を解明するために、亀裂内ガス流速の計測、岩石の動的破壊エネルギーの評価法、スムースブラスティングにおける岩石強度の影響の三つの課題について基礎研究を実施した。本年度の成果をまとめると以下のようである。 (1) 亀裂内ガス流速の計測 福島県の採石場において、ベンチカット発破におけるベンチ面の高速ビデオ撮影を行うとともに、その結果を画像解析して、亀裂発生時刻、ガスの流出時刻および破砕片の運動速度を算定した。亀裂内ガス流動の平均速度は大略200〜400m/sと推定され、ガスの音速と同程度であることがわかった。 (2) 岩石の動的破壊エネルギーの評価法 岩石のホプキンソン効果に関する数値解析と実験を実施した。数値解析では、応力波の伝播と亀裂進展の関係をとともに、破砕片の運動挙動を分析した。その結果、破壊エネルギーにより、破砕片の飛翔速度が異なることがわかった。そこで、高速画像と変位速度を同時計測するホプキンソン効果実験を実施し、破砕片の寸法とともに飛翔速度を求めた。これらの結果は現在分析中であるが、飛翔速度の時間変化は解析で予測された傾向と一致していることから、破壊エネルギーの影響が確認できたものと考えている。 (3) スムースプラスティングにおける岩石強度の影響゙ 先に開発した亀裂進展を考慮した動的応力解析法を、引張破壊とともに圧縮破壊も表現できるように改良して、岩盤強度と爆薬威力の影響を検討した。そして、比較的強度の低い岩盤においては、通常のSBの設計条件でも、装薬孔周囲に圧縮破壊が生じて、掘削面の平滑性が低下すること、このような岩盤では、爆薬を低比重化して装薬孔内圧を低下させることが有効であること、などを明らかにした。
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