• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

岩石き裂ネットワークのフラクタルモデル検証法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450388
研究機関東北大学

研究代表者

中塚 勝人  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60005345)

研究分担者 土屋 範芳  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40207410)
キーワードフラクタル / き裂ネットワーク / 計算機モデル / ボーリングコア / 透水性 / 連続性
研究概要

天然岩石中に発達するき裂のフラクタルモデルの構築のためには、天然き裂情報を正確に取得し、き裂のキャラクタリゼーションとフラクタルモデルのための情報を的確に抽出する必要がある。本年度は、岩石試料およびボーリングコア中のき裂画像を取得する画像取得装置(コア・スキャナー)を開発した。従来、我々が開発したコア・スキャナーはモノクロ画像でしかもコアの長さは30cmに制限されていた。本研究で新たに開発したコア・スキャナーはカラー画像の取得が可能であるとともに、コア直径は15cmまで、またコアの長さは1mまで計測できる。さらに、画像解析と画像出力装置の改善により、岩石き裂情報の高密度ディジタル化と精密画像の取得が可能となった。これらによって、採取可能な大きさの岩石試料中に発達するき裂の精密画像を記録できるとともに、露頭規模におけるき裂ネットワークを原位置観察結果をディジタル保存し、室内での解析に用いることが可能となった。現在、これらの新開発装置を用いて、主として花崗岩中の天然き裂ネットワークの特徴付けとき裂特性のデータベースを構築しつつある。
一方、フラクタルモデル化手法の研究では、き裂の偏在性を考慮した解析方法を考案し、これに基づいてき裂ネットワークの計算機モデルを構築し、天然き裂ネットワークとの比較を行っている。特に、岩石の透水性に大きな影響をおよぼすき裂の連結性に着目し、連結性の評価方法を開発した。計算機モデルは、より少ないパラメータで2次元の模擬天然き裂ネットワークを発現することが可能となり、この計算機モデルと天然き裂ネットワークとを比較したところ、両者のフラクタル性やき裂連結特性は良好な一致を示した。今後、計算機モデルの次元拡張、およびボーリングコア、露頭観察等による天然き裂との比較をすすめ、スケールフリーなき裂ネットワークモデルを開発する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 斉藤和也・土屋範芳・中塚勝人: "fbmによるき裂ネットワークモデル" 岩盤地下水理に関するワークショップ論文集. 36-40 (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi