| 研究課題/領域番号 |
10460023
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 応募区分 | 一般 |
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| 研究分野 |
植物保護
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| 研究機関 | 岡山大学 |
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研究代表者 |
中筋 房夫 岡山大学, 農学部, 教授 (20109317)
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| 研究分担者 |
佃 律子 岡山大学, 農学部, 助手 (10032989)
藤崎 憲治 岡山大学, 農学部, 教授 (10228976)
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| 研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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| キーワード | コナガ / 野生寄主植物 / 栽培植物 / 飛翔活動性 / 産卵数 / トレード・オフ / 飛翔エネルギー / 寄主植物馴化 |
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| 研究概要 |
コナガはアブラナ科作物の世界的最重要害虫である。この研究はコナガの野外個体群動態、とりわけ成虫の移動分散と増殖に及ぼす野生アブラナ科寄主植物と栽培寄主植物の影響について分析した。
コナガの幼虫を野生寄主植物で飼育すると、発育期間は短縮されるが小型の成虫になり、キャベツで育った成虫より飛翔活動性が明らかに高まる。一方雌成虫の産卵数は有意に減少し、飛翔活動性と産卵数の間に負のトレード・オフが見られた。同じ寄主植物で育ったサイズの異なる成虫間にはこのようなトレード・オフはみられず、大きな成虫は飛翔活動性が高く、且つ雌成虫では産卵数も多かった。
野生寄主植物で育った成虫は、キャベツで育った成虫より、飛翔エネルギーとなるグリセライド類の含有量が多く、グリセライドを多く持つ成虫の飛翔活動性は高かった。雌雄間では、雄の方がグリセライド量が多く、飛翔活動性も高かった。グリコーゲン、糖、アミノ酸はキャベツで育ったものの方が多く、雌雄間では雌で多かった。
野生植物で4世代継代飼育すると、栄養価の低い寄主であるにもかかわらず、生活史形質の低下がみられず、寄主植物への馴化が比較的容易に進むことが明らかになった。
この研究は、昆虫の寄主植物の違いが移動分散多型の類似現象を生み出し得ることを世界で初めて明らかにしたことに意義がある。
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