研究課題/領域番号 |
10460030
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小崎 隆 京都大学, 農学研究科, 教授 (00144345)
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研究分担者 |
矢内 純太 京都大学, 農学研究科, 助手 (00273491)
長縄 貴彦 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (80183531)
坂本 一憲 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (10225807)
犬伏 和之 千葉大学, 園芸学部, 教授 (00168428)
波多野 隆介 北海道大学, 農学部, 教授 (40156344)
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キーワード | ペドメトリックス / 環境負荷量 / 窒素 / 土壌特性値 / 亜酸化窒素 / 硝酸能窒素 / 空間依存性 / 圃場内変動 |
研究概要 |
本年度は、次年度に予定されている圃場試験のために、以下の点について基礎的研究手法の検討を行なった。まず、1) 多試料の分析を迅速かつ高精度で実施する手法を開発した。すなわち、土壌窒素の形態別定量法を検討するとともに、土壌の微生物バイオマス窒素量の迅速測定法の開発、亜酸化窒素発生量測定のためのチャンバーの小型化などを行った。その結果、従来法と比較して、分析時間の短縮と、必要とする試料や装置の少量化・小型化を実現することができた。また、2) 圃場内の空間変異の解析とその結果の図示法について、ペドメトリックス解析ソフトウェア(GS+)の機能を検証した。予備試験の結果、圃場内変異を評価するためには数mから数十mの間隔での土壌試料のサンプリングが望ましいことが示され、またその条件の下で特性値の空間依存性を理論的に数値化し、地図化できることが確認された。さらに、3) 北海道大学に近接する畑圃場を調査圃場に設定し、亜酸化窒素発生量をはじめとする環境窒素負荷量の基礎データの収集を行なった。その結果、年間を通じての環境窒素負荷量の発現には季節性があること、すなわち亜酸化窒素の場合、主に7月頃と10月頃に二度ピークがあり、この時期を確実に評価することが全量の把握のために重要であることが明らかとなった。またこの結果に基づいて亜酸化窒素発生の機構の検討を行ない、次年度に測定するべきパラメータを決定した。
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