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1998 年度 実績報告書

食品成分による消化管内環境構築の分子基礎

研究課題

研究課題/領域番号 10460052
研究機関北海道大学

研究代表者

川端 潤  北海道大学, 農学部, 助教授 (60142197)

研究分担者 石塚 敏  北海道大学, 農学部, 助手 (00271627)
栗原 秀幸  北海道大学, 水産学部, 助教授 (40234570)
キーワード小腸グルコシダーゼ / β-グルクロニダーゼ / 酵素阻害物質 / Caco-2 / タンニン / 脂肪酸 / 酪酸 / 大腸ガン
研究概要

1) 各種食品抽出物中より小腸二糖類加水分解酵素阻害活性物質を探索したところ、オウゴン(生薬)、トウチ(中国の発酵食品)、オンチョム(インドネシアの発酵食品)にスクラーゼ、クローブ(スパイス)にマルターゼ、ロゼル(ハーブティー)にスクラーゼおよびアミラーゼ阻害活性がみられた。このうち、活性本体としてオウゴンからバイカレイン(フラボノイド)、クローブからユーゲニイン(タンニン)、ロゼルからハイビスカス酸を単離した。バイカレインおよびユーゲニインについて、膜上に分化させたヒト結腸ガン細胞株Caco-2に発現しているグルコシダーゼを阻害することを確かめた。
2) 水産食品抽出物の大腸菌β-グルク口ニダーゼに対する阻害活性をin vitro比色法で検討した。海藻のヒジキ・ユナおよびホタテガイ中腸腺の抽出物に強い阻害活性が確認された。阻害成分を精製したところ、ヒジキおよびホタテガイ中腸腺からは遊離脂肪酸混合物が得られた。ユナには、各種試験の結果から、脂肪酸とは異なる阻害成分が含まれていることがわかった。
3) 酪酸は大腸内における食物繊維の主要な発酵産物である。特に抗腫瘍性が確認されている甜菜食物繊維を摂取させた場合、ラット大腸内の酪酸濃度は著しく上昇する。そこで、食物繊維の抗腫瘍性における酪酸の寄与について検討するために、ラット結腸内に酪酸を直接投与する系を用いてジメチルヒドラジンにより誘発される大腸異常クリプト(ACF)に及ぼす影響について検討した。その結果、結腸内への酪酸投与はACF発生数を有意に抑制することが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tetsuo Nishioka: "Baicalein,an α-Glucosidase Inhibitor from ScuTellaria baicalensis" J.Nat.Prod.61・11. 1413-1415 (1998)

  • [文献書誌] Hideyuki Kurihara: "Antibacterial activity against cariogenic bacteria and inhibition of insoluble glucan production by free fatty acids obtained from dried Gloiopellis furcata" Fisheries Sci.65・1. 129-132 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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