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1999 年度 実績報告書

食品成分による消化管内環境構築の分子基礎

研究課題

研究課題/領域番号 10460052
研究機関北海道大学

研究代表者

川端 潤  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (60142197)

研究分担者 石塚 敏  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00271627)
栗原 秀幸  北海道大学, 水産学部, 助教授 (40234570)
キーワード小腸グルコシダーゼ / β-グルクロニダーゼ / 酵素阻害物質 / Caco-2 / タンニン / 水産食品 / 二次胆汁酸 / 大腸ガン
研究概要

1)Caco-2細胞を用いたα-グルコシダーゼ阻害検定系にブタ膵臓アミラーゼ反応を組み込み、デンプンより生成するグルコース量の定量による、多糖類消化阻害の検定系を確立し、アカルボースでその効果がみられることを確かめた。しかし、アミラーゼ阻害活性をもつクエン酸誘導体では、比活性の低さから阻害効果は検出できなかった。また、2種のエラグタンニンとラット小腸マルターゼの相互作用を表面プラズモン共鳴装置で検討したところ、in vitroの酵素阻害活性の差に対応する分子間相互作用の明確な差が認められた。
2)水産食品のカツオ節に含まれる成分のうちβ-グルクロニダーゼ阻害活性成分としてイノシン酸(IMP)を明らかにした。ほかに、AMPおよびATPが阻害活性を示し、阻害活性を示すのに重要な構造を推察した。また、海藻ユナのメタノール抽出物に強い阻害活性が確認されたので、阻害活性成分の精製を試みた。ユナメタノール抽出物を各種クロマトグラフィーに供したが、含有量が少なく精製には至っていない。
3)大腸菌癌のプロモーターといわれている二次胆汁酸を経直腸的に投与することにより、化学発癌剤により誘発される大腸異常クリプト(ACF)形成に及ぼす二次胆汁酸の直接的な影響を検討した。その結果、デオキシコール酸の投与によりACF数は減少するものの、大きなサイズのACFをより多く残すことが明らかになった。これは経口的に摂取させた場合と同様の作用である。従って、この実験系は大腸の前癌病変に対する管腔内分子の直接作用を検討する上で有効な系であると考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Miou Toda: "α-Glucosidase lnhibitors from clove (Syzgium aromaticum)"Biosci. Biotechnol. Biochem.. 64(2). 294-298 (2000)

  • [文献書誌] Chanida Hansawasdi: "α-Amylase Inhibitors from Roselle (Hibiscus sabdariffa Linn.) Tea"Biosci. Biotechnol. Biochem.. 64. 印刷中 (2000)

  • [文献書誌] Hideyuki Kurihara: "Two new bromophenols from the red alga Odonthalia corymbifera"J. Nat. Prod.. 62(6). 882-884 (1999)

  • [文献書誌] Hiroyuki Tohda: "Inhibition of β-glucuronidase by purine nucleotides"Fisheries Sci.. 65(4). 667-668 (1999)

  • [文献書誌] Satoshi Ishizuka: "Ingestion of sugar beet fiber enhances irradiation-induced aberrant crypt foci in the rat colon under an apoptosis-suppressed condition"Carcinogenesis. 20(6). 1005-1009 (1999)

  • [文献書誌] Takumi Nagai: "Dietary sugar beet fiber prevents an increase in aberrant crypt foci induced by γ irradiation in the colorectum of the rat treated with an immunosuppressant"J. Nutr.. (印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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