研究分担者 |
広田 修 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (60038289)
矢幡 久 九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (90038290)
大坪 政美 九州大学, 農学部, 助教授 (80112316)
中野 芳輔 九州大学, 農学部, 助教授 (60038320)
小林 哲夫 九州大学, 農学部, 助教授 (20032576)
|
研究概要 |
本年度は,各種土壌に対する校正曲線の検討,小型TDRプローブの試作,灌漑計画や水収支解析への応用を中心に研究を進め,以下の結果を得た. 1. 砂,マサ土,クロボク,シラス土壌を用いてTDR水分計の適用性について検討した.得られた誘電率と体積含水率θとの関係を混合式で表現したところ,クロボク土を除いて混合式表示が可能であり,曲線を特徴付けるパラメータ値kと適合範囲の最大水分量θmaxは砂,マサ土,シラス土の場合,それぞれk=0,48,0.58,0.4及びθmax=0.25,0.24,0.35であった. 2. 砂丘砂と黒ボクを用いた別の実験では,1)土壌水分の増減はほぼ正しく評価するが、絶対値は10〜30%過小評価される,2)プローブ長(15、20、25cm使用)は長いほどよい,という結果が得られた. 3. TDR水分計を用いて,灌漑時期の評価,灌漑後の土壌水分のモニターリングを行い,また山麓の草地斜面における水収支解析にTDR水分計を応用し,その有用性を実証した. 4. 金属棒のTDRプローブの代わりに,プリント基板を用いた小型のプローブを試作した.このプローブで得られるTDR波形は金属棒の場合と比べて滑らかであった.得られた校正曲線は2次元多項式で表現できた. 5. アクリルカラムの内側に銅のリボンを密着させ,それをTDRのプローブとし,土壌カラム実験用として開発した.十分精度の高い校正曲線が得られた.
|