研究課題/領域番号 |
10460119
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
小島 洋一 京都府立大学, 農学部, 教授 (80046490)
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研究分担者 |
宮崎 孔志 京都府立大学, 農学部, 助手 (60254322)
牛田 一成 京都府立大学, 農学部, 助教授 (50183017)
高桑 進 京都女子大学, 短期大学部, 助教授 (00154766)
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キーワード | ブタ糞便 / メタンチオール / 硫化水素 |
研究概要 |
本年度は、基準細菌株としてAlcaligenes faecalis JCM5485^T、Comamonas testosteroni JCM5832^T、Pseudomonas putida IFO14164^Tおよび硫化ジメチル集積培地で集積後単離した豚舎周辺土壌由来の化学合成従属栄養細菌197株を用いた。硫化水素分解能をそれぞれ検定した結果、C.testosteroni JCM5832^Tと野生株1株を硫化水素分解能を持つ細菌として検討対象とすることとした。C.testosteroni基準株は、培養2時間で気相中硫化水素濃度を約70%、野生株は80%減少させた。次にブタ糞便を排泄直後に採取し、あらかじめ増殖させたこれらの菌液を糞便に一定量加え23時間25℃で放置後、臭気官能試験を環境庁のさだめる三点式比較臭気収集法に準じて行った。その結果、臭気指数は対照糞便(培養液のみ添加)で26あったものが、C.testosteroni菌液添加が21、野生株は菌液10ml添加が19.5、20ml添加が20.5まで減少させた。しかし培地持ち込み量が多くなる菌液40mlでは25と臭気減少能力が低下した。この野生単離菌は芽胞性のグラム陽性桿菌で、この菌株の16Sr RNA遺伝子の部分長塩基配列(約840bp)をシーケンスしBLASTでホモロジー検索した結果、Bacillus thuringiensisの塩基配列と98%の相同性を示し、近縁種であることがしめされた。
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