研究課題/領域番号 |
10460124
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
前田 芳實 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50041661)
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研究分担者 |
河邊 弘太郎 遺伝子実験施設, 助手 (70295278)
杉元 康志 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (10100736)
岡本 新 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70158814)
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キーワード | カルパイン / カルパスタチン / RFLP / 筋肉蛋白質 |
研究概要 |
本研究は、筋肉蛋白質の代謝制御について分子遺伝学的観点からの解析を行なった。先ず、体重大小選抜ウズラ系統について筋肉中のカルパインおよびカルパスタチン活性値を測定すると、体重大系統はカルパイン活性値が低く、カルパスタチン活性値が高いことがあきらかになり、選抜により、筋肉蛋白質の代謝が変化することが明かとなった。次に、ウズラのカルパインcDNAの塩基配列の決定を行なった。翻訳領域のすべての2118bpが決定され、ニワトリとの類似性は96.2%またヒトとは70.7%であった。カルパインのゲノムDNAについて、MicIとHaIで切断してRFLPを検出した。いずれの制限酵素においても多型が検出され、LL系統はSS系統とRR系統に比べて制限酵素による切断点が多かった。RFLPにより3系統の遺伝子構成を調べた結果、SS系統とRR系統の遺伝構成は類似していた。LL、RR、SSの3系統を用いて筋肉細胞の培養系を確立し、培養細胞についてカルパイン遺伝子の発現量を比較した結果、カルパイン遺伝子の発現量はSS>RR>LLの順を示した。これらの結果から、カルパイン遺伝子の制御領域あるいは翻訳領域における構造が、系統間で異なることを示唆している。カルパインのインヒビター作用を有するカルパスタチンについて、PCR法により、クローニングを試みた。鳥類のカルパスタチンのクローニングは初めての試みである。カルパインとカルパスタチンの染色体上のマッピングを試みた。
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