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1998 年度 実績報告書

視床下部-下垂体-性腺軸におけるインビビンファミリー物質の体系的解析

研究課題

研究課題/領域番号 10460135
研究種目

基盤研究(B)

研究機関北里大学

研究代表者

長谷川 喜久  北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (40092001)

研究分担者 斑目 広郎  麻布大学, 獣医学部, 助教授 (20173768)
吉田 真太郎  北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (40286365)
キーワードインヒビン / アクチビン / フォリスタチン / 下垂体 / 性腺 / 視床下部
研究概要

1. インヒビン、アクチビンA,AB,Bとフォリスタチンの標準品の作成
我々の研究目的の物質であるインヒビンファミリー物質に関して国際的な標準品もなく、ましてや市販品も殆どない。従って、研究者によって報告されるインヒビン関連活性物質の生物活性や免疫測定法による測定値が異なる。そこでまず始めにウシとブタの卵胞液から大量のインヒビン関連物質を精製し、アミノ酸分析を行った。その結果に基づき、各生理活性物質の1mg/mlあたりの280nmの吸光度を求めた。これらの物質をインヒビン関連物質の国内あるいは国際スタンダードとして用いることができる。それらの吸光度を用い超微量の他の動物のインヒビン関連物質の定量も行うことが可能となった。
2. 人の卵胞液からのインヒビンの精製に成功し新たなインヒビン濃度の評価が可能となった。
ヒト卵胞液中のインヒビン濃度は非常に低く、今まで精製に成功していない。我々の開発した免疫吸着クロマト法により、10リットルのヒト卵胞液からインヒビンを50万倍精製し、純品のヒトインヒビンを得た。これを標準品にしてヒト血中インヒビンを測定すると、今までの報告と異なり、インヒビンの濃度は10倍以上高いことが判明した。
3. 視床下部から分泌されるGnRHによって下垂体からのゴナドトロビン放出は促進される。しかし、GnRH遺伝子欠損マウスを用いると、下垂体中のFSH細胞と含量はアクチビンによって著しく増加することが明らかにされた。これらの結果はFSHの合成と分泌にはLHのそれとは全く別の経路が存在することを示した。
今後、視床下部-下垂体-性腺軸のインヒビンファミリー物質の存在と変動を明らかにすると共に、生殖現象における相互の役割を明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Madarame: "Pathogenicity of Rhodococcus equi strains possessing virulence-associated 15- to 17-kDa and 20-kDa antigens:" J.Comp.Path.119. 397-405 (1998)

  • [文献書誌] H.Madarame: "Cutaneous malakoplakia in pig inoculated with R.equi." FEMS Immunol.Med.Microbiol.22. 329-333 (1998)

  • [文献書誌] S.Kurusu: "Cytosolic phospholipase A_2 in rat decidual cells: ezidence for its role in decidualization." FEBS Letters. 444. 235-238 (1999)

  • [文献書誌] H.Mizunuma: "Activin from secondary follicles causes small preantral follicles to remain dormant at resting stage." Endocrinology. 140. 37-42 (1999)

  • [文献書誌] 長谷川喜久: "生殖生理を調節するインヒビンファミリー物質の役割" Hormone Frontier in Gynecology. 5(1). 17-26 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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