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1998 年度 実績報告書

植物での脂肪酸合成の分子機構の解析とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 10460147
研究種目

基盤研究(B)

研究機関名古屋大学

研究代表者

佐々木 幸子  名古屋大学, 農学部, 教授 (00026519)

キーワード脂肪酸合成 / アセチルCoAカルボキシラーゼ / 光活性化 / レドックスカスケード / レドックス制御 / ビオチンカルボキシラーゼ / カルボキシトランスフェラーゼ
研究概要

脂肪酸合成には大別して2つの酵素が必要である。アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)と脂肪酸合成酵素である。ACCaseは脂肪酸合成のボトルネック酵素と呼ばれ、合成量を調節している重要な酵素である。特に高等植物のACCaseは油合成量を決定している重要な酵素であるにもかかわらず、最近まで正体が不明だったので、その研究は遅れている。植物のACCaseは葉緑体にあり、光で活性化され、脂肪酸合成が光合成と協調するような仕組みになっていることを私は発見した。すなわち、光が光化学系で受容されたのち、水を分解し発生した電子が葉緑体固有のレドックスカスケードをへて、酵素を活性化するしくみである。本研究ではこのACCase活性の調節を分子レベルで明らかにするため、酵素のどのS-S結合が還元されるのか調べることを目的とした。ACCaseは複合酵素で、ビオチンカルボキシラーゼ(BC)とカルボキシルトランスフェエラーゼ(CT)とからなる。このどちらがレドックス制御を受けるか調べるために、部分精製したACCaseのもつそれぞれの活性を個別に測定した。そして、酸化剤と還元剤の効果を調べた。その結果、BCではなくCTだけが酸化剤で阻害され、還元剤で活性化された。また酸化と還元反応は可逆的であった。この結果より、CTがレドックス制御されると結論した。CTには13個のシステインがある。このうち、高等植物にだけあるのは4個である。今後4個のどれが活性化に関与しているか調べる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kozaki A and Sasaki Y: "Light-dependent changes in redox stutus of the plastidic acedyl-CoA carboxylase and its regulatory component" Biochem.J.(in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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