研究課題/領域番号 |
10470002
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 恒敏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90004746)
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研究分担者 |
曽我 浩之 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20282121)
八木 秀樹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40250740)
中村 雅典 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50180394)
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キーワード | 細胞死 / apoptosis / pyknosis / 胸腺 / 肢芽 / 小腸 |
研究概要 |
発生過程等に見られるプログラム細胞死(PCD)は現在そのほとんどがDNA断片化を伴うapoptosisと考えられている。我々は胸腺リンパ球やリンパ節胚中心でのBリンパ球の「生体内での細胞死」が形態学的に精査するとDNA断片化を伴わない核濃縮型の細胞死(pyknosis)であり、DNA断片化と濃縮クロマチンの核辺縁部への集簇とを特徴とする典型的なapoptosisとは異なることを発表してきた。本研究では、生体内に見られる様々な細胞死を新たな視点で分類し直し、生体内での細胞死の再評価を行い、apoptosisとは異なるタイプの細胞死=pyknosisの機構を解明し、生物学的意義を解明することが最終目的である。本研究では、昨年度来、発生学的にプログラム細胞死が観察される組織(歯胚、口蓋原基、肢芽)や小腸粘膜上皮などの臓器・組織について、これらの細胞死は従来通りの典型的なapoptosisなのか、胸腺やリンパ節と同様のpyknosisなのかを、詳細に厳密に再検討・再評価を行った。その結果、肢芽の発生における指間組織の脱落にはDNA断片化を伴わない細胞死が起きているが、小腸粘膜上皮の細胞死(正常時であろうと実験的にに誘発したものであろうと)は典型的にDNA断片化を伴う、apoptosisと断定できることが明らかとなった。さらに、グルココルチコイド投与によって多数の胸腺リンパ球にpyknosisが誘導され大食細胞に貪食される現象を利用しその際に大食細胞に認識される新たな貪食抗原の検出に努力しているが、発見する(抗体の作成)までに至っていない。貪食抗原の探索は現在も進行中である。
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