研究概要 |
1.Cx32の細胞外エピトープを認識するHAM12抗体の作製 Cx32の細胞外エピトープ(EL-2:p160-175)を構成するペプチドにジフテリアトキソイドを標識したものを合成し,それとFreunt Complete Adjuvantの混合物でマウスを免疫した.アッセイのための組織はラット肝臓を用いたが,エピトープが隣接細胞間の細胞外なので抗体が届きやすいように工夫をこらした.0.5%Triton-X100で前処置し,細胞膜中の脂質を溶解させ,被免疫マウス血清で間接蛍光抗体染色を行った.その結果,細胞間に点状蛍光が認められ,同マウスの脾細胞とNS-1細胞との融合を行った.現在クローニング中で,単クローン性抗体産生細胞株としては得られていない. 2.ラット肝細胞のin vivoにおけるCx32形成過程の解析 腹水型HAM8抗体をIgGに精製した後,その抗体をラットに静注し,経時的に肝臓を摘出した。同組織の凍結切片を作製し,二次抗体のみで染色し,蛍光顕微鏡で観察した。その結果からギャップ結合斑の形成過程,形成速度を推定し,仮説を立てた.それらについての詳細はAnat Rec,262:147-152,2001に掲載された. 3.ラット肝細胞のin vitroにおけるCx32形成過程の解析 ラットの遊離肝細胞の初代培養方法は修得済みであるが,マイクロマニュプレーション技術は倒立型・微分干渉蛍光顕微鏡下で現在も修得中である.
|