研究課題/領域番号 |
10470014
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本間 研一 北海道大学, 医学部, 教授 (40113625)
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研究分担者 |
勝野 由美子 北海道大学, 医学部, 助手 (80177419)
本間 さと 北海道大学, 医学部, 助教授 (20142713)
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キーワード | 睡眠覚醒リズム / メラトニンリズム / ヒト / 非光同調 / 移行期 / 内的脱同調 / リズム共役 / 振動体 |
研究概要 |
1.睡眠覚醒リズムの非光同調 1)睡眠覚醒リズムの非光同調と移行期 8日間の強制スケジュールでは全被験者において、睡眠覚醒リズムが概日リズムから脱同調し、非光同調因子に単独で同調した。一方メラトニンリズムは非光同調因子には同調しなかったが、そのフリーラン周期は有意に変化し、非光因子が概日リズムに弱いながらも影響することが示された。強制スケジュールを4日、1日と短縮した場合、4日のスケジュールでは被験者の約半数で非光同調が観察されたが、1日のスケジュールでは非光同調を示した被験者はいなかった。 2)睡眠覚醒リズムとメラトニンリズムの再同調 非光因子により内的脱同調をおこした睡眠覚醒リズムと概日リズムは、スケジュール解除後のフリーランで再同調したが、再同調には3〜4日の移行期を必要とした。再同調は睡眠覚醒リズムの位相が大きく変化することにより達成された。睡眠覚醒リズムの位相変化の大きさは、内的脱同調時の睡眠と血中メラトニンリズムの位相差に依存した。 2.睡眠覚醒リズムのスプリット 人工照明により16時間明・8時間暗および8時間明・16時間暗の明暗サイクル下を被験者に8日間暴露し、血中メラトニンリズムおよび睡眠覚醒リズムのリズム構造に与える効果を解析した。その結果、血中メラトニンリズムは両条件下で差異は認められなかったが、睡眠覚醒リズムは短日条件で夜間の睡眠が暗期開始直後の睡眠とメラトニンリズムの位相に一致した睡眠の2つの部分に分離(スプリット)した。 3.f-MRIを用いたヒト視交叉上核の光反応性 健康成人8名を対象として、光ファイバーを用いて1,000ルックス程度の光を網膜に照射し、視床下部視交叉上核相当部位におけるニューロンの反応性をf-MRIにより検出した。その結果、8名中1名において視床下部で光に対する応答が認められたが、他の7名では応答がなかった。
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