研究課題/領域番号 |
10470032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
蛯名 洋介 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (00112227)
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研究分担者 |
湯浅 智之 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (50304556)
岸 和弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (70284320)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | インスリン作用 / PI3-キナーゼ / Aktキナーゼ / GLUT4トランスロケーション / glucose uptake / PDGF |
研究概要 |
最近PE3-キナーゼのターゲットとしてAkt(Protein KinaseB)が新しく報告された。そこで我々が開発したGLUT4のトランスロケーションを測定できる細胞系にcDNAを介してnormal Aktを大量に安定に発現させた細胞を確立した。 その細胞をインスリン刺激してもAktを大量発現させていないものに比べ、GLUT4のトランスロケーションにはほとんど影響を与えなかった。AktはGLUT4のトランスロケーションには関与していない可能性が高い。 培養細胞レベルではPDGFもPI3-キナーゼを活性化してGLUT4のトランスロケーションを引き起こすが、生体にPDGFを投与しても血糖値は下がらない。これはインスリン最大の標的組織である骨格筋には、インスリンレセプターやGLUT4とそのシグナル伝達因子は存在しているが、PDGFレセプターが発現していないためであると考える。そこでトランスジェニックの手法で骨格筋にPDGFレセプターを発現させることにより、PDGF投与により血糖値降下作用を表すインスリンシグナル伝達転換マウスを作製し、その解析を行う。そして血糖値降下というインスリン独特の作用は、本格的には細胞増殖因子が潜在的に共通に持つ作用であることを実証し、インスリン作用の本質的解明を行うため本研究を開始した。 そこで骨格筋に特異的に発現するmuscle creatinine kinase(MCK)の遺伝子プロモーター下流にPDGFレセプターcDNAを結合し、トランスジェニックの手法で遺伝子導入できたトランスジェニックマウスがまず1匹確立できた。そしてPDGF、インスリン作用の解析を行う。さらにもう一系統得るためにトランスジェニックを行い、発現、PDGFによる血糖降下などの検討を行う。
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