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2000 年度 実績報告書

哺乳類ミトコンドリアのタンパク質インポート因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10470034
研究機関熊本大学

研究代表者

森 正敬  熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)

研究分担者 矢野 正人  熊本大学, 医学部, 助手 (60315299)
寺田 和豊  熊本大学, 医学部, 講師 (00253724)
キーワードミトコンドリア / プレ配列 / 前駆体 / 膜透過 / 分子シャペロン / Tom20 / Tom22
研究概要

ミトコンドリアタンパク質の多くはサイトソルにおいてプレ配列を持つ前駆体として合成されミトコンドリアに移行する。サイトソルで翻訳された前駆体がミトコンドリアの二重膜を透過するためには、不適切な凝集を防ぎ、膜透過に適したlooseな構造を保つ必要がある。我々は、この過程にhsc70-dj2分子シャペロン系が働いていることをin vitro移行実験系を用いて明らかにした。一方、哺乳類のミトコンドリア外膜上には前駆体の受容体であるTom20が働いている。Tom20は酵母で見出されている受容体因子であるが、一次構造上の相同性は低く、ヒトTom20に見いだされるQ-richドメインは酵母や赤パンカビのTom20には存在しない。我々はin vitroおよび培養細胞を用いた実験系を用いてこのドメインの役割を解析した。今回、Tom22のヒトオルソログを同定し機能解析を行った。その結果、ヒトTom22はアミノ末端領域をサイトソルに、カルボキシ末端領域を膜間スペースに露出し、中央部に膜貫通領域を持つと考えられた。Tom22はTom20とコンプレックスを形成し、Tom22のサイトソル領域は前駆体タンパク質のレセプターとして機能することが示された。前駆体タンパク質とヒトTom22の変異型を用いた解析から、ヒトTom22のサイトソル領域のカルボキシ末端側はプレ配列の結合に、アミノ末端側は成熟体部分の結合に重要であることが示された。また、Tom20は前駆体タンパク質と主にプレ配列を介して結合するのに対して、Tom22はプレ配列と成熟体部分の両方を介して結合することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Wright,G., et al.: "Oxidative stress inhibits the mitochondrial import of preproteins and leads to their degradation"Exp.Cell Res.. 263. 107-117 (2001)

  • [文献書誌] Grey,J.Y., et al.: "Tom20-mediated mitochondrial protein import in musle cells during differentiation"Am.J.Physiol.. 279. C1393-C1400 (2000)

  • [文献書誌] Abdul,K., et al.: "Functional analysis of huma metaxin in cultured cells and its relationship with the Tom complex"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 276. 1028-1034 (2000)

  • [文献書誌] Yano,M., et al.: "Identification and functional analysisof human Tom22 for protein import into mitochondria"Mol.Cell.Biol.. 20. 7205-7213 (2000)

  • [文献書誌] Terada,K.and Mori,M.: "Human DnaJ homologs dj2 and bag-1 are positive cochaperones of bsc 70"J.Biol.Chem.. 275. 24728-24734 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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