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1998 年度 実績報告書

炎症免疫反応の神経・内分泌系による制御とその破綻による消化管粘膜障害に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470045
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

名倉 宏  東北大学, 医学部, 教授 (90022821)

研究分担者 佐々木 巌  東北大学, 医学部, 助教授 (60125557)
鈴木 貴  東北大学, 医学部, 助手 (10261629)
笹野 公伸  東北大学, 医学部, 教授 (50187142)
大谷 明夫  東北大学, 医学部, 助教授 (30133987)
木村 伯子  東北大学, 医学部, 助教授 (80142975)
キーワード消化管粘膜 / 粘膜免疫機構 / マクロファージ / アポトーシス / ウロコルチン / 神経ペプチド / CRFファミリー / 粘膜炎
研究概要

本研究は、粘膜免疫系と神経・内分泌系をそれぞれ独立した系としてではなく、それらの相互作用に研究方向を定め、それぞれの系の基本的現象を組織細胞レベルから遺伝子・機能分子レベルで解析し、それぞれの独立性と相互制御機構を解明するとともに、その成果に基づき消化管粘膜の炎症性病変の発症と病態、細胞増殖やアポトーシスによる粘膜上皮細胞の動態の異常による萎縮や腫瘍化、ならびに組織形成や発育障害の成り立ちを明らかにすることを目的に遂行された。
本年度は、胆道系を含む消化管粘膜の炎症性病変の発症と病態、粘膜障害機序における好中球とマクロファージの役割を中心に成果が得られた。好中球とマクロファージの浸潤部位を中心に上皮細胞のDNA傷害とアポトーシスが誘導され、mRNAと蛋白レベルでのP53過剰発現が観察された。その結果、cellrenewal systemのバランスを乱していることが明らかとなり、また形態学的には上皮細胞の変性、再生異型、構築の改変という形で観察された。また、ヒト消化管粘膜のRT-PCR法およびそれらの組織から分離した炎症免疫担当細胞のflow cytometryの解析から、下垂体前葉刺激ホルモン系のCRF familyに属する神経ペプチドであるurocortinの発現が観察された。urocortinは免疫担当細胞でその産生が本研究により証明された初めての神経ペプチドである。すなわちCRF-urocortinがヒト消化管機能での、消化管粘膜や炎症免疫反応制御を司っていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 笹野 公伸、名倉 宏: "Apoptosis and cell proliferation in biliary atresia" Journal of Pathology. 186. 429-433 (1998)

  • [文献書誌] 名倉 宏、大谷 明夫: "Procollagen-positive fibroblasts predominantly express fibroblast growth factors and their receptors in human encapuslated process against foreign body" Journal of Pathology. 186. 201-208 (1998)

  • [文献書誌] 鈴木貴、笹野公伸、名倉宏: "11β hydroxysteroid dehydrogenase type 2 in human lung:possible regulator of minerocortcoid action" Journal of clinical Endocrinology and metabolism. 83. 4022-4025 (1998)

  • [文献書誌] 名倉 宏、大谷 明夫: "Bioregulation and its disorders in the gastrointestinal tract(分担)" Blackwell Scientific Japan, 374 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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