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1998 年度 実績報告書

T細胞キメラマウスを用いた広東住血線虫に対する感受性と病態発現の分子免疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470065
研究種目

基盤研究(B)

研究機関秋田大学

研究代表者

吉村 堅太郎  秋田大学, 医学部, 教授 (90053058)

研究分担者 島田 博子 (菅谷 博子)  秋田大学, 医学部, 助手 (30235626)
石田 和人  秋田大学, 医学部, 助手 (60006731)
阿部 達也  秋田大学, 医学部, 助教授 (80128363)
キーワード広東住血線虫 / Angiostrongylus cantonensis / H-2 / B10 コンジェニックマウス / IFN-γ欠損マウス / サイトカイン / IL-4 / IL-10
研究概要

本年度得られた研究成果は以下の通りである。1.広東住血線虫(Angiostrongylus cantonensis.Ac)に抵抗性のC57BL/6(H-2^b)と感受性のBALB/c(H-2^d)、ならびにH-2ハプロタイプの異なる4系統のB10(C57BL/10(H-2^b))マウスにAcを感染させ、マウスの感染抵抗性と体重変化を指標とした病態のH-2への連鎖を検討した。その結果、H-2^dのB10.D2が他のB10コンジェニックマウスと同じ特徴を示し、また、H-2^dのDBA/2がBALB/cとB10の中間的な感受性を示すことから、これらはH-2遺伝子座へは連鎖せず、むしろH-2以外の遺伝子に支配されていることが分かった。また、マウスの抗原特異的抗体応答と感受性や病態には相関がない。2.IFN-γがAcの感染にいかなる影響を及ぼしているかを明らかにするため、IFN-γ欠損C57BL/6とBALB/c系マウス、ならびにそれらの野生型を用いて解析した。その結果、両系統ともにIFN-γ欠損マウスと野生型で感染抵抗性にも病態にも本質的な差異は認められず、IFN-γは本虫の感染に大きな影響を与えないこと、C57BL/6に比べてBALB/cではIL-4、IL-5、IL-10応答がより強く起こり、また、野生型より欠損マウスの方がより強いことが分かった。IL-2は感染後18日に抗原刺激脾細胞から分泌されたが、IFN-γの産生は殆どない。3.抵抗性のC57BL/6とBALB/cのコンジェニック系で、やはり感受性の高いC.B-17マウスの間でF1、F2を作製し、これらにAcを感染させた場合の感受性と病態を調べたところ、F1はC57BL/6とC.B-17の中間型となり、F2の病態解析の結果から、病態は単一遺伝子支配ではないことが明らかとなった。現在、F1と各系統の戻し交雑群を作製し、感受性と病態が単一遺伝子支配か、複数遺伝子支配かを明らかにしつつある。4.現在、キメラマウス作製の基礎的条件を検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Aoki, M.: "The morbidity and susceptibility of the mouse against Angiostrongylus cantonensis are not related to H-2 complex" Parasitology Research. in press. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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