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1998 年度 実績報告書

遺伝子操作マウスを用いた住血吸虫症ワクチン開発に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470066
研究機関東京大学

研究代表者

小島 荘明  東京大学, 医科学研究所, 教授 (00009622)

研究分担者 松本 直樹  東京大学, 医科学研究所, 助手 (40239108)
長田 良雄  東京大学, 医科学研究所, 助手 (80282515)
キーワード住血吸虫症 / 防御免疫 / 遺伝子操作マウス / ワクチン
研究概要

住血吸虫症ワクチンの開発に資するため、遺伝子操作マウスを用いて住血吸虫感染に対する防御免疫機構について検討した。すでに、マウスにおいては、マンソン住血吸虫の感染に対し、γ線照射セルカリアの接種により不完全ながら防御免疫を誘導できることが知られており、IFNγやNOの関与の可能性が報告されてきている。そこで、Th1応答に障害のみられることが予想されるIRF-1ノックアウト(KO)マウスを用いて、マンソン住血吸虫感染に対する防御免疫について検討した。その結果、KOマウスでは有意な感染防御が観察されないことが示された。脾細胞の免疫応答では、野生型(WT)と比較した場合、Th2(IL-4、IL-10)の2次応答は同程度に起こるが、IFNγの2次応答は顕著に低下していることが判明した。また、産生されたサイトカイン総体としてのマクロファージ刺激能を、シストソミュラ傷害性およびNO産生で検討したところ、いずれも顕著に低下していた。さらに、組換えIFNγでの刺激実験により、マクロファージ自体のシストソミュラ傷害能も低下していることが明らかになった。液性免疫では、IgG抗体産生が低下していた。以上の事実から、転写因子IRF-1はマンソン住血吸虫感染に対する防御免疫において必須であり、IRF-1KOマウスではさまざまなレベルで虫体に対する免疫応答が低下した結果、感染防御の消失が観察されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Bosompem, K.M.: "Accuracy of diagnosis of urinary schistosorniasis:Comparison of parasit-ological and a monoclonal antibody-based dipstrick method." Parasitol.Int.47. 211-217 (1998)

  • [文献書誌] Chen, L.: "Molecular cloning and expression of a Schistosoma iaponicun tegumental membrane-associnted antigeny a potential immunodiagnostie and vaceine condiblate." Parasitol.Int.47. 289-300 (1998)

  • [文献書誌] Furuta, M.: "Construction of mono-and bivalent human single-chain Fv fragments agcinest the Dantigen in the Rh blood group:multimerization effect on cell agglution." Protein Engineering. 11. 233-241 (1998)

  • [文献書誌] Matsumoto, N.: "The lectin-like NK cell receptor Ly-49A reconginizes a carbohydrate-independent epitope an its MHC class Iigand." Immunity. 8. 245-254 (1998)

  • [文献書誌] Negami, S: "Involvement of macrophage scavenger receptors in protection against muyaine malaria." Arm.J.Trpo.Med.Hug.59. 843-845 (1998)

  • [文献書誌] Tantular, I.S.: "Field trials of a rapid test for G6PD oleficiency in combination with a rapid diagnosis of malaria." Trop.Med.Int.H1th.(in press).

  • [文献書誌] Kojima, S.: "Proceedings of the 9th International Congress of Parasitology" Monduzzi Editore, 1307 (1998)

  • [文献書誌] Osada, Y.: "Proceedings of the 9th International Congress of Parasitology" Monduzzi Editore, 1307 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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