研究課題/領域番号 |
10470074
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅村 和夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20117360)
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研究分担者 |
浅尾 裕信 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80250744)
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60291267)
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キーワード | パルボウイルス / リウマチ / アポトーシス / 胎児水腫 |
研究概要 |
ヒトパルボウイルスB19は伝染性紅斑の原因ウイルスであることが知られている。また赤芽球系細胞への感染により、再生不良性貧血のcrisisや非免疫性胎児水腫の原因になっていることも知られている。さらに、B19ウイルス感染と慢性関節リウマチ(RA)との因果関係も疑われている。我々はB19ウイルスの非構造蛋白質NS-1が、B19ウイルス感染によるこれら疾患の発症機構において重要な役割を演じている可能性を想定し、NS-1の遺伝子導入マウスを作成した。先ず、赤芽球系細胞特異的プロモーターを用い、NS-1トランスジェニック(TG)マウスを作成したところ、1系統のTGマウスでは胎仔期9.5日までに全てのマウスがに死亡した。また、別の系統のマウスの一部の個体においても赤血球の著明な減少が観察され、B19感染による胎児水腫に相当する異常が確認された。これらの結果は、B19ウイルス感染による非免疫性胎児水腫の発症機構にNS-1が重要であることを裏付けるものである。 他方、我々は慢性関節リウマチのモデルマウスを作出することを目的とし、リンパ球系細胞特異的プロモーターの制御下にNS-1遺伝子を挿入したTGマウスを作成した。同マウスにおいては40週令までに明らかな関節炎の所見は得られていない。しかしながら、全てのTG系統においてNS1の発現レベルが極めて低いことから、NS1機能の発現が十分でない可能性も否定できない。現在、NS-1高発現TGマウスを得るための準備をしている。
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