研究課題/領域番号 |
10470086
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浅野 喜博 愛媛大学, 医学部, 教授 (70114353)
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研究分担者 |
角田 恒輔 愛媛大学, 医学部, 助手 (20281454)
加納 誠 愛媛大学, 医学部, 講師 (10116923)
四宮 博人 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80162618)
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キーワード | 感染免疫 / T細胞サブセット / IL-12p40 / IRF-1 / マクロファージ機能 |
研究概要 |
(1) これまでの主な成果:IRF-1遺伝子欠損マウスを用いて種々の病原体の感染実験を行い、(1)この欠損マウスが感染に極めて弱いこと、(2)IL-12p40遺伝子の誘導がIRF-1により制御されており、(3)この欠損マウスではIL-12p40遺伝子の発現異常によるタイプ2T細胞サブセットへの偏りが起こること、(4)リコンビナントIL-12タンパクを投与して感染実験を行ってもこの遺伝子欠損マウスで見られるT細胞サブセットの異常なシフトは変わらないが、正常マクロファージの存在下では野生型の反応に戻ること、さらに、(5)この様なマウスにPlasmodiumを感染させると、病状の進展とともにタイプ1サイトカイン(IFNγ)を産生するT細胞の増加が認められ、細胞内感染を起こす病原体とは異なる免疫応答が認められることを明らかにした。このことは、IL-12遺伝子の発現の無い条件でも、病原体の種類によりタイプ1T細胞を誘導できること、IL-12とは異なる未知の分子が関与する機能的T細胞サブセットの分化経路が存在することを示唆している。 (2) 当該年度に得られた成果:(1)Plasmodium感染によりIRF-1遺伝子欠損マウスに誘導されるIFNγ産生T細胞の表現型は従来の誘導経路によるものとは異なること(CD4-8-)、(2)NK細胞、NKT細胞の非存在下でもIFNγ産生細胞が誘導されること、(3)TCRTGマウスを用いた解析から、病原体感染により誘導される機序は、抗原非特異的であり、innateimmunityが重要な役割を果たすことが明らかになった。
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