研究課題/領域番号 |
10470088
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
滝口 雅文 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (00183450)
|
研究分担者 |
平山 和雄 味の素株式会社, 中央研究所, 主席研究員
冨山 宏子 熊本大学, エイズ学研究センター, 助手 (50301370)
|
キーワード | 細胞傷害性T細胞 / T細胞レセプター / HLAクラスI / ペプチド / HLAクラスIテトラマー |
研究概要 |
本年度は、HLAクラスI・エピトープペプチド四量体(HLAクラスIテトラマー)を作製し、これを用いて抗原特異的CD8 T細胞を解析した。 1.HLAクラスIテトラマーを用いた抗原特異的CD8 T細胞の測定法の確立: 11種類のHIV-1 CTLエピトープ、1種類のHCV CTLエピトープおよび2種類のHBV CTLエピトープに対するテトラマーを作製し、これによって日本人のHIV-1、HCVおよびHBV感染者の末梢血単核球中の抗原特異的T細胞を、フローサイトメトリーを用いて定量的に測定する方法を確立した。 2.テトラマーを用いたHIV感染者の解析: テトラマーを用いてHIV感染者の末梢血リンパ球を解析した所、慢性HIV-1感染症の患者ではCD28^-CD45RA^-のeffecter CD8 T細胞の増加がみられた。HAART療法後血中HIV-1 RNA量が大幅に低下すると、この分画のHIV-1特異的CD8^+T細胞の増加はみられなくなる事より、HIV-1特異的CD28^-CD45RA^-CD8 T細胞は、HIV-1抗原を認識して増加している活性型のeffecter T細胞と考えられた。 3.テトラマーを用いたHBVおよびHCV肝炎患者の解析: テトラマーを用いて急性HCVおよびHBV肝炎患者の急性期の血中より肝炎抗原特異的CD8 T細胞を検出した。血中で増加している特異的T細胞はCD28^+CD45RA^-のメモリーT細胞であった。
|