研究課題/領域番号 |
10470091
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2000) (財)東京都医学研究機構 (1998-1999) |
研究代表者 |
烏山 一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60195013)
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研究分担者 |
森尾 友宏 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30239628)
佐藤 真悟 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10143562)
真木 一茂 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10311424)
反町 典子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (30217468)
野々山 恵章 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (40280961)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | プレB細胞レセプター / B細胞分化 / プロB細胞 / プレB細胞 / Igβ / シグナル伝達 / 遺伝子クローニング / ラフト |
研究概要 |
プレB細胞レセプター(preBCR)はB細胞分化の初期過程に一過性に発現し、B細胞分化の誘導に重要な役割を果たしている。しかし、preBCRからどのようなシグナルが細胞内に伝達されて分化が誘導されるのか、その解明が大きな課題として残っている。そこで、我々が独自に開発した新規のB細胞分化誘導システムを用いて、プレB細胞レセプターからのシグナル伝達伝達経路を解析した。preBCRの下流でチロシンリン酸化される分子量36kDのタンパク質(pp36)を単離精製し、タンデムマススペクトル法によりpp36の部分アミノ酸配列を決定したところ、これまでに報告されていない新規蛋白質であることが明らかとなった。得られた部分アミノ酸配列に基づいてオリゴヌクレオチドプライマーを設定して、プレB細胞cDNAライブラリーをスクリーニングした結果、pp36分子をコードする新規遺伝子の完全長cDNAを得ることに成功した。cDNA塩基配列から想定されるマウスとヒトのpp36のアミノ酸配列は極めてよく保存されており、とくにN末端付近に脂質化を受ける部位が多数集積しているという特徴をもつ。このような蛋白質の脂質化は、最近シグナル伝達分子のプラットホームとして非常に注目されているraft(またはGEM、immunological synapse)と呼ばれるコレステロールに富んだ特有の細胞膜部位に結合するのに必須とされているものである。したがって、我々が同定したpp36がシグナル伝達分子として重要な役割を果たしていることが強く示唆された。現在、preBCRのシグナル伝達におけるpp36の機能に関して解析を進めている。
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