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1998 年度 実績報告書

ヘムオキシゲナーゼに関する基礎的及び臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470147
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

関沢 清久  東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50171335)

キーワードヘムオキシゲナーゼ / ビリルビン / 一酸化炭素 / フェリチン / 気道炎症 / 気管支喘息 / 気道上皮細胞 / 肺胞マクロファージ
研究概要

非喫煙健康人における呼気CO濃度は1.2ppm前後である。しかし、ステロイド治療を受けていない喘息症状のある息患者では、平均で呼気CO濃度が5.6ppmと有意に上昇していた。しかし、吸入ステロイド療法を受けている喘息患者の呼気CO濃度は、健常人の呼気CO濃度と同じであった。同一喘息患者で発作中と吸入ステロイド治療により発作が寛解した後に呼気CO濃度が寛解時にはほぼ正常に復していた。又、同時に測定した喀痰中の好酸球数との関係をみると、吸入ステロイド治療により減少した呼気CO濃度と喀痰中好酸球数の間に強い相関がみられた。従って、呼気CO濃度は喘息気道炎症を良く反映すると考えられる。
更に、喘息発作後に吸入ステロイド療法を行いながら、ピークフロー値と呼気CO濃度の変化をみると、両者は鏡面像の如く変化することが観察された。しかし、呼気CO濃度変化とピークフロー値の変化にずれもみられ気道内径と気道炎症の変化は平行するものではない。
呼気CO濃度は安価で持ち運びのできる機器で容易に測定することが可能であり、気道炎症の程度を良く反映する。従って、ピークフ口メーターと共に家庭内に呼気CO濃度測定器を導入することで、気道内径、気道炎症の変化が同時に測定でき、喘息患者の管理精度を高めると考えられる。しかし、呼気CO濃度は健常者が感冒に罹患しても上昇するため、他の呼吸器疾患との関連について、今後の検討を必要とする。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山谷 睦雄: "Exhaled carbon monoxide levels during treatment of acute asthma." Eur.Respir.J.(印刷中).

  • [文献書誌] 関沢 清久: "ACE inhibitors and pneumonia." Lancet. 352. 1069 (1998)

  • [文献書誌] 関沢 清久: "Cor pulmonale and tumour cell microemboli." Lancet. 352. 822 (1998)

  • [文献書誌] 大類 孝: "Ischemic colitis during asthma attack." J Allergy Clin Immunol. 102. 692-693 (1998)

  • [文献書誌] 大類 孝: "Effect of rhinovirusi nfection on hydrogen peroxidase-induced alteration of barrier function in the sultured human tracheal epithelium." Am J Respir Crit Care Med. 158. 241-248 (1998)

  • [文献書誌] 山谷 睦雄: "Increased carbon monoxide in exhaled air of subjects with upper respir." Am J Respir Crit Care Med. 158. 311-314 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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