研究課題/領域番号 |
10470155
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
東儀 英夫 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90155490)
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研究分担者 |
阿部 隆志 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (30202667)
長根 百合子 岩手医科大学, 医学部, 助手 (10306003)
槍沢 公明 岩手医科大学, 医学部, 講師 (00244913)
高橋 智 岩手医科大学, 医学部, 講師 (50216719)
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キーワード | aging / promoter / ニコチン性Ach受容体 / α7サブユニット / 補体 |
研究概要 |
平成10,11年度の剖検脳を用いた検討により、老年期痴呆に関連するいくつかの遺伝子について、そのプロモーター領域メチル基修飾の加齢変化を検討し、加齢に伴い脱メチル化が進行することを明らかにした。しかし、この脱メチル化の程度は個体により差が大きいことも明かとなった。このことは遺伝子の脱メチル化が加齢により厳密に制御されたシステムである可能性よりも、むしろ神経細胞の置かれた環境などが影響し得る確率的過程である可能性を示すものと考えられた。そこで平成12年度からは、高齢者脳に生じやすいストレス環境を培養神経細胞に与え、生理的分子の発現とプロモーター活性に及ぼす影響を検討することにした。高齢者脳に生じやすいストレス環境の一つとして、"軽度の低酸素状態"を一過性にPC12細胞に加える実験系を用い1)ニコチン性アセチルコリン受容体α7サブユニットがup-regulateされること、2)補体系が誘導されること、3)Akt/PKBのリン酸化が生じること、4)amyloid precursor protein(APP),Aβの両者が誘導されることなどをを見い出した。さらに転写因子レベルで生じている現象を検討中である。
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