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1998 年度 実績報告書

冠動脈粥状硬化進展過程における急性冠症候群の発症メカニズムの解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470166
研究機関香川医科大学

研究代表者

松尾 裕英  香川医科大学, 医学部, 教授 (90028514)

研究分担者 野崎 士郎  香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (80243773)
阪本 整司  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (60253267)
水重 克文  香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (90166009)
千田 彰一  香川医科大学, 医学部・附属病院, 教授 (30145049)
キーワード冠動脈硬化 / 冠動脈スパスム / 冠トーヌス / 血管内エコー
研究概要

1. 基礎的検討と準備
動脈硬化の過程における冠攀縮と内膜損傷との関連をin vivoで観察するための実験系を確立するため、まず、開胸犬での検討をおこなった。ペントバルビタール麻酔下で、開胸したイヌの冠動脈にバルーンカテーテルを用いて内皮を搾過損傷した後、血管内エコー探触子を挿入した。この状態でアセチルコリンを注入して、冠動脈内径が小さくなることを観察しえた。また、今年度においては、慢性実験を目的として閉胸犬での観察を可能とするための動物用レントゲン装置を設置した。
2. 臨床での検討
対象は心筋虚血精査目的にて冠動脈造影を施行した20例(男性15例,女性5例,平均年齢64.0±12.9歳)。カテ室入室直後ホルター心電図を装着した。冠動脈造影後,造影上有意狭窄を認めない冠動脈近位部に血管内エコーカテーテルを留置し、ISDN2mg冠注前から冠注後3分までをビデオに記録した。血管壁を正常部位(N)とプラーク部位(P)に分け、ISDN冠注前後での辺縁長の増加率(%D.N,%D.S)を求めた。ISDN冠注直前512秒間の心電図RR間隔データをFFTにて解析し、高周波成分(HF)を副交感神経活性、低周波成分(LF)を交感神経活性とした。結果:Nは15部位、Pは12部位であった。Nの拡張率はSに比し有意に大であった(18.1±11.1% VS 9.0±7.7%,p<0.05)。%D.NとHFは有意な正相関(r=0.737,p:0.0017)を示したがLFとは相関しなかった。%D.SはHF,LFのいずれとも相関しなかった。結語:IVUS上の冠動脈健常部位は副交感神経によりトーヌスが制御されるが、動脈硬化よりその制御は障害される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 徳留 健: "冠動脈トーヌスに対する自立神経活性の影響-血管内エコーを用いた検討-" Jpn Circ J. 63(Suppl)(in press).

  • [文献書誌] 徳留 健: "冠動脈トーヌスに対する自律神経支配様式の血管内エコーと心拍変動解析による検討;同一部位でのプラーク部と健常部の比較" Jpn Circ J. 63(Suppl)(in press).

  • [文献書誌] 水重 克文: "インターベンションを活かす" 文光堂, 2 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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