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2000 年度 研究成果報告書概要

放射線肺臓炎の予測因子としての呼気中NO-最適測定法の検討-

研究課題

研究課題/領域番号 10470195
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 放射線科学
研究機関大阪大学

研究代表者

井上 俊彦  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70028512)

研究分担者 大関 修治  大阪大学, 遺伝情報実験施設, 助手 (80093384)
井上 武宏  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (10159981)
研究期間 (年度) 1998 – 2000
キーワード呼気中NOx / 肺癌 / 放射線肺臓炎 / Radiation pneumonitis
研究概要

(1)臨床研究では29例の肺がんで胸部放射線治療を行い呼気中一酸化窒素(NO)の推移を検討した。照射により呼気中NOは減少するが、50Gyで一旦再増加する傾向があった。その後照射終了後も呼気中NOは減少傾向であった。中には30Gy以降、40Gy、50Gyと上昇を見せる症例群があり、5例で照射前より3倍以上の高値を示した。3例で放射線肺臓炎を発症したが、いずれもこの3倍以上上昇した群に含まれており(p=0.002)、呼気中NOの上昇は炎症反応の増大、ひいては放射線肺臓炎予測に有用である可能性がある(JJCO、in press)。
(2)特発性間質性肺炎を合併した症例は照射前より高い値を示していた。この症例も照射により呼気中NOは減少したが30Gyより上昇し、50Gyにて軽度の咳が出現・胸部CT上の濃度上昇が一部認められたために放射線治療を中止した。この時点ではわずかな酸素飽和度の減少以外には他の生化学的炎症反応は認められず、咳も一旦軽快した。一月後より呼吸困難が出現、レントゲン上も悪化しステロイドパルスを行ったが軽快せず、放射線肺臓炎で死去された。この症例を現在症例報告として投稿中である。
(3)細胞実験:ラットの肺胞マクロファージを使用して照射による培養掖中NO濃度とNO合成酵素(iNOS)のmRNA発現を検討した。マクロファージでの照射単独でばiNOSの発現は認められず、LPS、IFN-γ、IL-1Bの共存下でmRNAが誘導され、NOの発生が認められた。したがって放射線照射は直接の誘導因子ではなく、iNOSは間接的に誘導されることか示唆された(論文製作中)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koizumi,M: "The Influence of Thoracic Radiotherapy on Exhaled Nitric Oxide Levels in Patients with Lung Cancer."Japanese Journal of Clincal Oncology. 31(4)(in press). (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Koizumi, M: "The Influence of Thoracic Radiotherapy on Exhaled Nitric Oxide Levels in Patients with Lung Cancer."Japanese Journal of Clinical Oncology. 31(4)(in press). (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2002-03-26  

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