研究概要 |
1) マウス線維肉腫細胞FSa-IIにin vitroでMn-SOD遺伝子導入した細胞株をC3H/Heマウスに移植し、TCD50法(Kuroda M,et al.:Int J Radiation Oncology Biol Phys 38:411-417,1997)を用いて、Mn-SOD遺伝子導入により、放射線(低LET線および高LET線)治療、温熱治療、化学療法(5FUおよびMMC)の効果が増強することを確認し、学会にて報告した。現在論文作成中である。 2) Mn-SOD遺伝子を含むプラスミドベクターとin vivoエレクトロポレーション法を用いて、マウス移植腫瘍FSa-IVに対する導入効率を、ベクター濃度をかえて現在検討している。 3) マウス線維肉腫細胞FSa-IIにin vitroでMn-SOD遺伝子導入した細胞株を用いて、Mn-SOD遺伝子導入により転移能が消失し、造腫瘍能が低下する機序について、アポトーシスの変化の点から検討した。Annexin-V EGFPとPIを用いて検討した結果、Mn-SOD遺伝子導入により、温熱治療後のアポトーシスが増加することがわかり、現在追試中である。 4) 今後、マウス移植腫瘍FSa-IVに対してin vivoエレクトロポレーション法によりMn-SOD遺伝子導入した後に放射線照射実験を進めてゆくために、臨床用高エネルギーX線照射装置を用いたSPF環境下でのin vivo照射システムを改良し、学会発表とともに論文として報告した。
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