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1999 年度 実績報告書

近赤外光併用による腫瘍内低酸素性細胞の高精度非侵襲的画像診断システムの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470198
研究機関東海大学

研究代表者

母里 知之  東海大学, 医学部, 教授 (70055896)

研究分担者 鈴木 豊  東海大学, 医学部, 教授 (70019967)
大泉 幸雄  東海大学, 医学部, 助教授 (30024813)
村山 千恵子  東海大学, 医学部, 助手 (50307295)
沓澤 智子  東海大学, 健康科学部, 助教授 (10183310)
灰田 宗孝  東海大学, 医学部, 講師 (20208408)
キーワード低酸素性細胞 / 近赤外分光 / 腫瘍内酸素濃度 / 非侵襲的測定法 / oxy-hemoglobin / deoxy-hemoglobin
研究概要

【目的】放射線治療の抵抗因子として腫瘍内の低酸素性細胞がある.腫瘍内の低酸素性細胞の割合つまり腫瘍の酸素状態を知ることにより,治療方針の決定にとって重要である.そこで我々は放射線治療患者を対象にして近赤外分光法を用いて腫瘍の血流状態およびヘモグロビンの酸素飽和度を測定し,治療効果との関係を検討した.【方法】対象腫瘍部位:頚部3例,腋窩:2例,胸壁:2例,鼡径部:1例,放射線治療:2Gy/日,5回 /週の均等分割照射および若干の変法,測定装置:オメガオキシメータ(OMEGAMONITORBOM-L1)(近赤外レーザー光を用いて組織中のoxy-Hb,deoxy-Hb,total-Hb,酸素飽和度を計測),測定時期:初回放射線治療前後,以後経時的に測定【結果】昨年度測定に用いた,島津無侵襲酸素モニタOM-100は,受光・送光プローブの位置(距離)が固定されており,胸部など凹凸の少ない平面分での測定には支障がないが,頚部,腋窩部など元々凹凸があったり,さらに腫瘤の腫大のために凹凸がさらに際だっている部分では,プローブを測定部位に密着することができず測定不可のケースが多々あった.そこで本年度は,受光・送光プローブが分離しており凹凸部分での測定が容易であるオメガオキシメータを用いて測定を行った.初回放射線治療前後では,皮下5mm部分での酸素飽和度は腫瘍部,非腫瘍部で変わらず,血流量は腫瘍部の方が多かった.実際に腫瘍のある皮下20〜40mmでの血流量は腫瘍部,非腫瘍部で殆ど変わらなかったが,酸素飽和度は腫瘍部の方が5〜10%低く50〜60%であった.今回測定を実施した症例の半数以上が,照射開始後も目立った酸素飽和度の変化を示さなかった.腫瘍縮小率との関係について現在経時的観測中である.放射線治療に高感受性を示すリンホーマ症例については酸素飽和度が60%以上と他症例に比べて際だって高値を示しており,本症例においても優れた腫瘍縮小率が得られた.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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