研究課題/領域番号 |
10470205
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
小阪 憲司 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60023800)
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研究分担者 |
三浦 恵 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (60157427)
大西 秀樹 横浜市立大学, 医学部, 講師 (30275028)
井関 栄三 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (30203061)
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キーワード | レビー小体型痴呆 / レビー小体 / α-シヌクレイン / タウ / 神経原線維変化 / アセチルコリン・ムスカリン受容体 |
研究概要 |
今年度は、DLBについての臨床病理学的研究、免疫組織化学的研究、生化学的研究を行い、以下の結果を得た。 1)臨床病理学的に、レビー小体型痴呆Dementia with Lewy bodies(DLB)の27剖検例について、1976年に提唱された臨床診断基準とDLBの病型との関係を検討し、その診断基準が当てはまるのはneocortical common typeのみであり、その他のneocortical pure type、limbic type、cerebral type、ADtype、SDATtypeではそれが当てはまらないことが多いので、別の診断基準が必要であることを報告した。 2)α-synucleinとtauの二重免疫染色によりDLB脳の大脳辺縁系を検討したところ、従来はまれと報告されていた、レビー小体(LB)と神経原線維変化(NFT)の両方を含む神経細胞がときどき見い出されること、免疫電顕で見るとLBとNFTの線維が同一神経細胞内に同時にいろいろな程度に混在している像がしばしば見い出されることを報告した。 3)アルツハイマー病を合併したダウン症の脳でも、NFTのほか、α-synucleinとtau陽性の線維を同時に含む神経細胞が見い出されることを報告した。 4)生化学的研究により、acetylcholineのmuscarinic receptor2がDLBの側頭葉で長寿科学研究13は減少するが、アルツハイマー型痴呆では減少しないことを報告した。
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