• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

HNF異常による糖尿病発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10470230
研究機関大阪大学

研究代表者

花房 俊昭  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60164886)

研究分担者 浜口 朋也  大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
宮川 潤一郎  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00127721)
難波 光義  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00183533)
キーワードMODY / HNF / 1型糖尿病 / 2型糖尿病 / PCR直接シークエンス法 / インスリン遺伝子 / トランスジェニックマウス / プロモーター
研究概要

山縣らがMODY家系で発見したHNF遺伝子異常に伴う糖尿病は、現在知られている糖尿病の遺伝子異常としては、最も頻度の高いものであることが明らかになった。我々は、HNF遺伝子異常がMODY以外の1型、2型糖尿病の病型もとる可能性を考え、一般の糖尿病患者において、HNF遺伝子異常を検索した。
46名の1型および52名の2型糖尿病(臨床的にMODYと診断される10名も含む)と診断されている糖尿病患者のHNF-1α,HNF-1β,HNF-4α遺伝子異常について、PCR直接シークエンス法にて解析した。その結果、4名の患者(3名の1型糖尿病、1名のMODY)において、HNF-1α遺伝子変異(G415R,R272C,A site(promoter),E48fsdelG)を同定した。これらの変異を導入した変異体HNF-1αでは、インスリン遺伝子の転写活性能が減弱しており、インスリン遺伝子の発現低下が糖尿病の発症に関与している可能性が示された。HNF-1βについては、1例のMODY患者においてS36F変異を同定した。また、群馬大学武田教授との共同研究で、ヒトHNF-3βcDNAおよび遺伝子をクローニングし、80名の家族歴を有する2型糖尿病患者における遺伝子異常の有無を検討した結果、1名の濃厚な家族歴を有する2型患者においてA86T(転写活性領域のミスセンス変異)を同定した。
一方、変異HNF-1α遺伝子を膵β細胞に発現させたトランスジェニックマウスでは、糖尿病が発症し、HNF遺伝子異常が糖尿病の原因となることをin vivoで証明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K. Yamagata, et al.: "Mutation P291fsinsC in the transcription factor hepatocyte nuclear factor-1α is dominant negative"Diabetes. 47・8. 1231-1235 (1998)

  • [文献書誌] I. Yoshiuchi, et al.: "Three new mutations in the hepatocyte nuclear factor-1α gene in Japanese subjects with diabetes mellitus"Diabetologia. 42・5. 621-626 (1999)

  • [文献書誌] K. Okita, et al.: "Human insulin gene is a target gene of hepatocyte nuclear factor-1α(HNF-1α) and HNF-1β"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 263・2. 566-569 (1999)

  • [文献書誌] Q. Yang, et al.: "Structure/function studies of hepatocyte nuclear factor-1α, a diabetes-associated transcription factor"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 266・1. 196-202 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi