研究課題/領域番号 |
10470232
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
桑島 正道 徳島大学, 医学部, 助教授 (00205262)
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研究分担者 |
水野 昭 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (80219641)
野間 喜彦 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (10218349)
伊藤 道徳 徳島大学, 医学部, 助教授 (40211057)
篠原 康雄 徳島大学, 薬学部, 助教授 (60226157)
村上 尚 徳島大学, 医学部, 助手 (40210009)
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キーワード | JVSマウス / カルニチン / カルニチン輸送担体 / 心筋細胞 / OCTN^2 / ポジショナルクローニング / 低血糖症 / β-酸化 |
研究概要 |
1991年、我々は全身性カルニチン欠乏マウス(JVSマウス)を報告し、1996年にそれがカルニチン輸送担体欠損マウスであること、1998年にはoctn2(Na_+ dependent canitine transpoter)の遺伝子異常であることを証明した。JVSマウスの心臓では、長鎖脂肪酸のβ酸化は強い抑制を受けていると推測されるので、糖の取り込みがどの程度亢進しているか分析した。 平成11年度の研究業績の概要は以下の通りである。 1.心筋細胞のカルニチン輸送活性:対照心筋細胞のカルニチン輸送活性はsaturable uptakeとlinear uptakeの総和であった。JVSマウスではsaturable uptakeが障害されており、正常血漿遊離カルニチン濃度である25μMでは、正常対照の約20%であった。 2.心臓内カルニチン:生後2、4、8週令のJVSマウスの心臓内遊離カルニチン濃度は、対照の1.1%、3.2%、2.4%であった。 3.心臓内への2-DGの取り込み率:正常対照では2.4±0.3(μmol/100g心重量/分)であり、JVSマウスでは27.0±7.9であった。 これらの成績から遊離カルニチンがほとんど存在しない心臓は、絶食時にはグルコースを正常の11倍程度多く取り込むと考えられ、JVSマウスの低血糖発症機構を考える上での基礎的情報が得られた。
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